1987 Fiscal Year Annual Research Report
社会的ネットワーク分析のための実証的研究-「長崎県対馬」入寄留村落の形成と変容-
Project/Area Number |
62510092
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
平松 闊 九州工業大学, 工学部, 教授 (30030042)
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Keywords | 村落慣行 / ネットワーク / 入寄留集落 / 村落構造尺度 / 多変量解析 |
Research Abstract |
1.「村落構造尺度」の作成のための研究-社会・宗教慣行の実態と変容の調査と分析- 長崎県対馬全集落(約150集落)を対象にアンケート調査を実施した. 調査項目は, 労働慣行, 社会慣行, 宗教慣行に関するものであった. 昭和62年9月〜10月に実施した. 集落の多くの慣行の変容の実態が明らかになったと共に, 質的データに関する多変量解析による尺度構成による分析に目途が得られた. 2.寄留集落の形成と変容を親部落とのかかわりから調査, 分析した. 厳原町浅草と豆酘, 美津島町赤島と鴨居瀬, 豊前町加藤と貝鮒という3つの地域で, 各集落の実態調査(ネットワーク関係網を中心とした調査)を延20日間にわたって行なった. 主に「寄留集落での社会的ネットワークが他の部落に比して偏っている」という仮説の検証を行った. 入寄留集落の形成にあたっては, 土地の総有, 私有の問題, 出身社会との関連, 親集落との空間的, 社会的距離, 定住過程での経済力など多くの要因のうち, どの要因がどう関連しているかを綿密な事例調査を繰り返すことで実証を試みている.
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