Research Abstract |
研究課題について, 調査結果を整理, 検討した. 1.心身障害の早期発見システムについて: (1)基本的カテゴリー:生活, 予防, 発見, 診断, 治療, 療育, 保育, 教育. (2)ニードとサービスの機能レベル:生活機能, 一次機能, 二次機能, 三次機能, 四次機能. (3)生活圏の規模:家庭近隣圏, 市区町村圏, 広域生活圏, 地方圏, 北海道圏. (4)システムの役割体系:児童・親の発達体系, 家庭近隣の生活体系, 機関・施設の相談援助体系, 行政サービス体系, 情報ネットワーク体系, 人材の養成研修体系. とくに, 相談援助の中核についてみると, 保健所等主導型, 施設主導型, 教育機関主導型, 医療機関主導型に大別される. また, システムが及んでいない「空白」地域がみられる. 現在進行中の作業は, (1)基本的カテゴリーを各次機能レベルごとに具体化し, システムのひな型を作成する. (2)それをデータベース化し, 全道的なシステム・マップを作成する. (3)各地域の役割体系を集収し, データベースに入れる. (4)「空白」地域への対策を検討する. (63年度に継続). 2.相談内容項目について: (1)スクリーニングと経過観察では主に一般的発達チェック項目を利用. (2)精密検査と療育では一般的発達チェック項目と障害別発達チェック項目を利用. とくに, 経過観察では2次スクリーニング項目の設定が要望される. また, 乳児から就学児にいたる一貫したケース管理と相談内容項目の連絡が要望される. さらに, 全受診対象児と親に対して, 健全育成の観点と発達領域別育成の観点を統合した, 相談援助の視座が新たに求められている. 現在進行中の作業は, (1)一般的発達チェック項目と障害別発達チェック項目を総合した乳幼児相談内容項目表を作成する. (2)それをデーベース化し, 応用を検討する. (63年度に継続).
|