1987 Fiscal Year Annual Research Report
昭和61年度, 西アフリカ文化領域に於る工芸文化海外学術調査の学術資料の整理分析
Project/Area Number |
62510160
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Research Institution | Osaka University of Arts |
Principal Investigator |
森 淳 大阪芸術大学, 芸術学部・工芸学科, 教授 (40073168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下休場 千秋 大阪芸術大学, 芸術学部・環境計画学科, 専任講師 (20196570)
井関 和代 大阪芸術大学, 芸術学部・工芸学科, 助教授 (60073285)
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Keywords | 工芸文化 / 物質文化 / 部族 / サヘル / ギニア湾沿岸 / 熱帯アフリカ / 民族技術 / 伝統工芸 |
Research Abstract |
これまでに蓄積されている西アフリカ文化領域における工芸文化の学術資料に, 昭和61年度, 科学研究費補助金による, 西アフリカ・ギニア湾沿岸文化領域の調査によって得た資料を合せて, 整理分析をおこなった. 先ずスライドよりプリントを製作し, 整理することによって, 各国, 各部族を中心とした, 伝統工芸を概観することができた. 土器製作技法や染織技法は, 異なる技法ごとに整理し, 類似する技法をつなぎ合せることによって, それらの技法の分布を負うことができ, またその分布によって技法の伝播を方向づける可能性ができてきた. 染織の分野では, 特に西アフリカ特有の染織工芸であるラフィアの繊維を使用する, カメルーン・ザイールの染織について, 技法の分布, 製品の流通, 使用法の整理をおこない, ラフィア文化の解明をおこなうことができた. 今後の調査研究の課題として, 次のような問題に関する調査を早急におこなう必要性が, 今回の整理分析を通じて生じてきた. 1.土器製作については, かつて昭和53年度の調査で観察されていたものが, 次第に失われようとしている. 次回の調査では, 現在も残されている技法を, なるべく広く調査して記録する必要がある. 2.伝統的生活用具も, 急速に変化しているので, 現在使われている用具の調査が急がれる. 3.染織については, 次第に化学染料によるものが多くなる傾向がある, 早急に伝統的工芸の調査, 記述を必要とする.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 森 淳: 弘益陶芸. 韓国.弘益大学校陶芸研究所紀要. 35-55 (1986)
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[Publications] 森 淳: 国立民族学博物館研究報告.
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[Publications] 井関 和代: 国立民族学博物館研究報告.
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[Publications] 下休場 千秋: 大阪芸術大学紀要『芸術』. 10. 58-71 (1987)