1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62530014
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
丘本 正 追手門学院大学, 経済学部, 教授 (80029389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狩野 裕 大阪大学, 基礎工学部, 助手
太田 拓男 追手門学院大学, 経済学部, 助教授 (20079354)
中道 博 追手門学院大学, 経済学部, 教授 (70079341)
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Keywords | 1段推定量 / 因子数の問題 / AIC / 最小2乗因子分析 / 部分ガラス・ニュートン法 / モンテカルロ実験 / 尤度比法 / ランダム負荷モデル |
Research Abstract |
1.ランダム負荷モデル. 因子分析の解法の性質を研究するためのモンテカルロ実験で通常用いられる固定負荷モデルは, パラメータの個数が多いため, 値を選ぶとき客観性に乏しい欠点がある. 筆者は, 変量と因子数という基本的なパラメータの他は, 負荷の範囲と縮小率の2つのパラメータだけで決定されるランダム負荷モデルを提案した. このモデルはパラメータが少ないため客観性の点ですぐれ, また変量間の共分散の期待値が解析的に表示できるという長所がある. 2.因子数の問題. 因子数と2種類の母数, 負荷と独自分散, をデータから推定する方法の性能を評価するモンテカルロ実験を行った. データ生成には上述のランダム負荷モデルを用い, 母数の推定法としては単純最小2乗法を採用した. 因子数の推定法としては, ガットマン・カイザー法(GK), 尤度比法(LR), AIC法の3つを比較した. また母数の推定量としては, 通常用いられる最終推定量(F)の他に筆者の従来の研究の中で有力であったヨレスコーグ初期値から出発する早期推定量を用い, 特に一段推定量(J)に重点をおいた. 計算法としてはOkamoto-Ihara(1984)の部分ガウス・ニュートン法を利用した. 予備実験として, 諸種の経験データを用いて最尤推定量とJを比較した. AICによる因子数の推定においては両者の結果はほとんど一致し, 母数の推定においてはJの方が安定していた. 本実験では変量の個数9, 因子数3, くり返し200回とした. 200回のうち因子数3を適中した四数の比較では, 成績のよう法からAIC,LR,GKの順であった. 前2者では推定量FはJより成績がよかった. 母数の推定においてはJはFに比べて推定誤差と偏りが小さかった. 結論として, 推定量Fに基づくAIC法で因子数を推定したあと, 推定量Jによって母数を推定することを勧めたい.
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Research Products
(2 results)