1987 Fiscal Year Annual Research Report
稀少生起事象の時間・空間的集積性の検出に関する研究
Project/Area Number |
62530019
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
丹後 俊郎 (財)東京都臨床医学総合研究所, 診療方法論研究室, 研究員 (70124477)
|
Keywords | 空間集積性 / 時間集積性 / ガンマ分布 / 多項分布 |
Research Abstract |
今年度の主な研究目標は, Tango(Biometrics,1984)により, 各領域の母集団サイズが一様の仮定の下で導出された時間集積性検出のための統計量(集積度指数)を, 母集団サイズが一様でない場合にも適用できるように, また空間的な集積性の検出にも利用できるように拡張することであり, と同時に拡張された統計量の漸近分布を検討することであった. 主な成果は次の通りである (1)O/E比(観測数/期律数の比)の概念を導入することにより自然な拡張が可能となり, ある意味で統一的大度が提案できた. (2)拡張された統計量は, 一見複雑な構造を有しているが, その漸近分布は統計量の歪度(skewness)で適当に調整された自由度をもつ一つのX2分布(ガンマ分布)で充分な近似ができることがわかった. (3), (1), (2)の結果より, 拡張された統計量は, 多様な集積性の問題に適用できることが期待できる. 63年度に残された主な課題は (1)集積性のパターン, 強さの違いを反映した各積の集積性に対する, 拡張された統計量の検出力を評価する (2)応用例として, 川崎病患者の発生様式の再検討を行うの2点である.
|
Research Products
(2 results)