1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62530037
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
朝日 稔 立命館大学, 経営学部, 教授 (50034872)
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Research Abstract |
日本貿易摩擦の進展にともない, ますます自体は複雑かつ深刻になってきているなかで, 本年度はまず最初に1980年代の日米貿易摩擦の全体の動向をサーベイした. このなかでは, 日米間の貿易摩擦解消努力にもかかわらず, 日米間の貿易不均衡が拡大している事実, また個別品目別の摩擦が激化している事実, さらに貿易にとどまらず投資やサービスを含む全体的な摩擦にまで発展している事実を確認した. ついで, こうした全体的な動向が日米間の制作担当者, 議会, 労働界, 業界等にどのようなインパクトを与えているかを検討するため, アメリカ議会資料の収集と分析を行なった. そこでは, とりわけレーガン政権になってから打ちだされてきた「強いアメリカの再生」のための諸方策を, 大統領のスタッフレポートである『ヤング報告』を中心にして分析し, その基本方策ならびにその推進方向について検討した. 第三に, これらの上に立って, 本研究の中心課題である日米間の軍事技術協力についての検討にはいった. ここでは予備的考察としてアメリカ国防総省のスタッフレポートである「カーリー報告」を中心にして, 詳細な検討を行ない, その基本思想を検出した. 本年度の具体的な研究の進展とその実績は以上のとおりであり, それらについては裏面のような具体的な成果をあげた. なお研究経費の消化に関しても, これらの研究の進展に合わせて行ない, 当初予定に沿った配分で, 基本的にはおこなった. 研究計画はまだ遂行途上であり, とりわけ対米軍事技術協力に関しては次年度も引き続き行ない, 当初の計画どおりの成果をあげる予定である.
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Research Products
(2 results)