1989 Fiscal Year Annual Research Report
会計監査業務における統計的手法の実務的応用システムに関する研究
Project/Area Number |
62530081
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森 實 神戸大学, 経営学部, 教授 (70035913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 文雄 神戸大学, 経営学部, 講師 (80188862)
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Keywords | 会計監査 / EDP監査 / エキスパ-ト・システム / 内部統制の評価 / 重要性 / アナリテイカル・レビュ- / コンピュ-タ・システム / 経営戦略 |
Research Abstract |
平成元年度の研究実績の概要は、次の通りである。 本研究の目的は、会計監査実施業務における統計的手法の実務的応用の可能性を探求し、コンピュ-タを用いて監査実務全体に利用可能な統計的手法による監査実施システムの有効性を検証することである。そのため、研究の実施にあたり、次の4点を中心とした調査研究プログラムを立案し、それにしたがって研究活動を進めた。 (1)統計的手法の監査実務への適用可能性についての理論的検討 (2)適用可能領域について、コンピュ-タに基づくシステムの開発およびその検討 (3)不適用領域について、新しい監査技術の利用可能性の探究 (4)情報メデイアとしての監査報告書のあり方の検討 上記研究の詳細な内容については、研究成果報告書を参照されたい。 これらの内、(1)(3)および(4)の調査研究については、研究成果報告書に示したように当初の目的が達成されたが(2)のテ-マについては、会計監査実施業務全体に利用可能なシステムの構築には至らず、その一部分である、コンピュ-タに基づくアナリテイカル・レビュ-・システムの構築にとどまっている。かかる研究領域は、監査実務が極めて多様であることから、その実現が困難な領域であるとの認識が一般的であり、本研究の目的を完全に達成するためには、さらなる研究と時間的余裕・コンピュ-タについての高度の専門知識が必要であると考えられる。 しかしながら、本研究での成果は、従来その研究が行われてこなかった領域に開拓の基礎を構築し、将来の発展的な研究に必ず有用なものとなると考えられる。
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[Publications] 森實: "現代監査思考の転換" 企業会計. 41. 6-10 (1989)
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[Publications] 森實: "分析手続と会計上の見積りの監査" 産業経理. 49. 1-11 (1989)
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[Publications] 森實: "社会的期待とゴ-イング・コンサ-ト監査" 会計. 136. 1-14 (1989)
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[Publications] 森實: "倒産予測と分析手続" 税経通信. 44. 21-28 (1989)
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[Publications] 森實: "監査規準およびその設定主体の分化と統合" 企業会計. 42. 103-109 (1990)
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[Publications] 内藤文雄: "会計監査におけるサンプリングの意味" 神戸大学経営学部研究年報. 36. 147-162 (1990)
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[Publications] 森實: "現代監査論" 白桃書房, 254 (1989)