1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540036
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
梅村 浩 三重大学, 教育学部, 教授 (40022678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土川 真夫 三重大学, 教育学部, 教授 (30024425)
石谷 寛 三重大学, 教育学部, 助教授 (80030790)
蟹江 幸博 三重大学, 教育学部, 助教授 (10093121)
辻 正司 三重大学, 教育学部, 教授 (20024482)
黒川 都史子 三重大学, 教育学部, 教授 (80024446)
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Keywords | 代数微分方程式 / 微分方程式のガロア理論 / Painlev〓方程式 |
Research Abstract |
1.微分方程式の無限次元Galois理論の完成を目的とし, そのための準備を進めるのが本研究の目標であった. Lie, Drach, Vessit, painlev'eらの古典的な結果を収集し, それらを分析し, 新しい定式化を試みた. その結果, 無限次元微分Galois理論に到る副産物として, Painlev'eの第1方程式の既約性の別証が得られた. この第2証明は, Painl'eveのStockholm講義録にある考え方を発展させ, 明確な型で実現したものである. さらに有限次元微分Galois理論を徹底的に分析することにより, 19世紀の数学者J.Lovvilleの仕事からもヒントを得て, 古典数の概念を導入した. 即ち, 【○!α】-係数有理関数体【○!α】(X)から出発して, 許される有限次元的操作をくり返すことによって得られる関数を【○!α】-方古典関数と呼ぶことにする. さらに定数である【○!α】-古典関数を古典数と言うことにする. そのとき, それらは閉じた世界を形成していることが示された. 古典数の概念は数論的な意味を持つものと思われるので, その方面からの今後の研究が期待される. 2.本研究は多くの分野と関係している(代数幾何学, (常)微分方程式論, 微分幾何学, 表現論), それらの諸分野から講師を招待して, 活発な議論をした. 3.物理学と関係した最近の数学のある方向への発展は本研究と密接に関係しているので, 研究集会に参加し興味ある意見の交換を行った. 4.古典作品を集め, 整理し全体を把握しようと試みた.
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[Publications] 梅村浩: Algebraic Geometry and Commutative Algebra, in homor of Masayoshi NAGATA. 101-119 (1987)
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[Publications] 蟹江幸博: Advances in Math, Kinikuniya. 16. 297-372 (1988)