1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540154
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福島 正俊 大阪大学, 教養部, 教授 (90015503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重川 一郎 大阪大学, 教養部, 助教授 (00127234)
真鍋 昭治郎 大阪大学, 教養部, 講師 (20028260)
今吉 洋一 大阪大学, 教養部, 助教授 (30091656)
長瀬 道弘 大阪大学, 教養部, 助教授 (70034733)
石井 恵一 大阪大学, 教養部, 教授 (80029420)
|
Keywords | 可逆マルコフ過程 / 可逆拡散過程 / ディクレ形式 / マルチンゲール問題 / 多重劣調和関数 / 閉正カレント / モンジュ・アンペール作用素 / 再帰性 / 擬微分作用素 |
Research Abstract |
代表者は可逆マルコフ過程の基礎理論の深化とその応力範囲の拡張の両面で成果を得た. 先ず基礎理論に関しては, マルチンゲール問題の解としこのマルコフ過程が一意的でありかつ生成作用素が形式的に対称ならば, そのマルコフ過程は時間的に可逆であるという著しい結果を得た. これはマルチンゲール問題の創始者であるストルック氏と共同の仕事であるが, ディリクレ形式に関する著者の以前の結果が用いられている. 又対称マルコフ過程の再帰性についての簡単で有効な判定条件を対応するディリクレ形式の言葉で与えることができた. 応用範囲の拡張に関しては, 先ず多変数複素解析への応用として閉正カレントの生成するディリクレ形式を考察した. その結果この方面で重要な概念である多重劣関数のいくつかの基本的性質の見通しのよい確率論的内容を伴った証明を与えることができた. 特に著しいのはモンジュ・アンペール作用素の連続性の新証明と拡張である. 又ランダム媒質や一様化問題等の物理工学的問題へのティリクレ形式論の見通しのよい応用を示した. 一方長瀬による擬微分作用素とそのディラック方程式への応用の研究, 重川によるウィーナー空間上の拡散過程の研究, 真鍋によるランダム・カレントの極限定理の研究等に於て, 密接に関連した具体的成果が得られつつある.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M. Fukushima;M. Okada: Acta Mathematica. 54. 171-213 (1987)
-
[Publications] M. Fukushima;D. Stroock;ed. by G.C, Rota: Advance in Mathematics Suppl. studies(volume dedicated to Mark Kac,). 9. 107-123 (1987)
-
[Publications] M. Fukushima: Research Notes in Math. longman. 150. 100-111 (1987)
-
[Publications] M. Fukushima;S. Nakao and M. Takeda: Lecture Notes in Math., Springer-Verlag(Stochastic processes-Mathematics and physics II). 1250. 87-97 (1987)
-
[Publications] M. Nagase: Lecture Notes in math.,. 1256. 350-359 (1987)
-
[Publications] I. Shigaekawa: Osaka J. Math.24. 37-59