1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540159
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
十時 東生 広島大学, 理学部, 教授 (70027366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤越 康祝 広島大学, 理学部, 教授 (40033849)
草野 尚 広島大学, 理学部, 教授 (70033868)
三村 昌泰 広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
谷口 礼偉 広島大学, 理学部, 助手 (40157970)
内山 耕平 広島大学, 理学部, 助教授 (00117566)
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Keywords | 偶然現象 / カオス的現象 / 確率論 / エルゴード理論 / 力学系 / 統計力学の数学的基礎 / 微分方程式 |
Research Abstract |
偶然現象とカオス的現象を, 確立論, 関数解析学, 微分方程式論, 位相幾何学, 代数学, 数理統計学, 数値解析などの種々の手法を用いてその数学的側面を研究した. またこれらの研究の統計力学, 生物物理学への応用の成果も得られた. これらの成果を得るについては, 他大学の研究者との研究連絡に負う所が多大であった. 具体的には, 1.偶然現象の時間発展を記述する保測変換について, 時間をそろえて同型問題に手がかりが得られた. これはこの分野における新しい問題定期だと思われる. 2.気体力学において基本的なボルツマン方程式の導出は数学的な厳密さがなく問題であったが, 剛体球の場合に古典力学から出発し, リュービル方程式, BBGKY階層の考え方を用いて, ボルツマン方程式の導出の数学的正当化に成功した. これは統計力学の数学的基礎についての大きい貢献であると思われる. 3.一次元格子上の無限粒子系の排他的なランダムウォークについて定常分布を求めた. 4.生態学における個体数の問題に関連するある半線型偏微分方程式の境界値問題の解の存在を示し, その力学系としての性質を調べた. 5.ある種の非線型常微分方程式の解の大域的な漸近挙動を調べた. 6.いくつかの重要な確率分布についてその漸近展開の誤差の中の評価を行った. その他, 確率論, 微分方程式論, 関数解析学, 数理統計学, 数値解析, 位相幾何学, 代数学などの分野における手法を用いる研究において, 本研究の分担者は一定の成果を得ている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] I. Kubo;H. Murata;H. Totoki: Prob. Theory and Math. Stat. Lecture Notes in Math.(1988)
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[Publications] K. Uchiyama: Hiroshima Mathematical Journal. 18-2. (1988)
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[Publications] T. Kusano;M. Naito: Hiroshima Mathematical Journal. 18-2. (1988)
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[Publications] M. Mimura;Y. Yamada;S. Yotsutani: Hiroshima Mathematical Journal. 17-2. 241-280 (1987)
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[Publications] Y. Fujikoshi: Hiroshima Mathematical Journal. 17-2. 309-324 (1987)
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[Publications] T. Kusano;W.F. Trench: Hiroshima Mathematical Journal. 17-2. 415-431 (1987)