1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540173
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
清水、良一 リョウイチ 統計数理研究所, 統計基礎研究系, 教授 (10000192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安芸 重雄 統計数理研究所, 統計基礎研究系, 助手 (90132696)
小西 貞則 統計数理研究所, 統計基礎研究系, 助教授 (40090550)
平野 勝臣 統計数理研究所, 統計教育情報センター, 助教授 (30000186)
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Keywords | 漸近展開 / 極限定理 / 確率分布 / 近似 / 正規分布 / 逆ガウス分布 / ウィーナー過程 |
Research Abstract |
1.今年度に残された課題の一つは多変量正規分布(N(O,I))の尺度混合分布の漸近展開である。すなわち、正規変量Xとこれと独立に変動する正定値行列Σについて、確率ベクトルY=Σ^<1/2>Xの分布関数FをN(O,I)の分布関数Φの周りで展開することである。展開式をG_kとする。多変量分布の場合にあって問題になるのはsup|F(x)-G_k(x)|は誤差評価の基準として余り意味をもたない、ということである。任意のボレル集合Aに大してpr{YεA}をdG_kに関する積分で近似した場合の誤差評価がどうしても要求される。1次元の場合に使った方法が多変量分布の場合は使えない、という問題があった。本年度の研究の中で分布関数Fではなくて、確率密度関数fの漸近展開とその精密な誤差評価に成功した。1次元の場合に限っていえば、ある程度分っていることの別証明を与えたに過ぎないが多変量の場合に使えそうだという期待がある。昨年度には複数個の展開が得られること報告されたが、今年度のこの方法では2つの自然な展開が得られることが明らかになった。多変量の場合について具体的な成果は得られなかったが、アプローチの為の道具が得られたことは評価してよいであろう。 2.最尤推定量にふくまれない情報は尤度の2回微分で一部回復し、それは補助統計量として扱われる、というフィッシャーの注意がある。逆ガウス型分布にそのよい例を見ることが出来ることを示した。標本の大きさが中程度の所で問題になる議論である。 3.連続分布Fからの標本に基づいてFに関するある種の仮説検定を行うことを考える。この仮説は特別の場合としてFの対称性を含むものである。適当な検定統計量を構成し、nが十分大きいときのこの統計量の分布を決定した。すなわち、この分布について確率密度、分布関数を決定し、さらに幾つかのパーセント点を数値的に求めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 清水良一: 研究報告書に収めたものを整理加筆して英文誌に.
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[Publications] KONISHI,Sadanori.; GUPTA,A.K.: Journal of Sratistical Planning and Inference. 21. 93-105 (1988)
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[Publications] SHIMIZU,Ryoichi.: Journal of Statistical Planning and Inference. 21. 305-314 (1989)
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[Publications] AKI,Shigeo.; KASHIWAGI,N.: Research Memorandum,Institute of Statistical Mathematics. 352.
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[Publications] AKI,Shigeo.; HIRANO,Katsuomi: Annals of Institute of Statistical Mathematics. 41. 47-61 (1989)
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[Publications] HIRANO,Katsuomi.; IWASE,K.: Research Memorandum,Institute of Statistical Mathematics. 354.