1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540218
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉村 太彦 東北大学, 理学部, 教授 (70108447)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江沢 潤一 東北大学, 理学部, 助手 (90133925)
柳田 勉 東北大学, 理学部, 助教授 (10125677)
秋葉 巴也 東北大学, 理学部, 助教授 (60004305)
|
Keywords | 超ひも理論 / 高次元統一理論 / ディラトン / 第5の力 / ニュートリノ振動 / ニュートリノ崩壊 / アクシォン / バリオン数非保存 |
Research Abstract |
余分次元のコンパクト化に伴い、四次元有効理論に付け加わる自由度としてディラトン場の存在が知られている。このディラトン場は電磁場と特徴的な結合項をもつので長距離力として現れる可能性が注目されている。当研究の成果の一つとして、ディラトン場を質量ゼロとしたとき、静的で球対称な厳密解を求めて、従来知られていたREISSNER-NORDSTROM解が変更される様子を明らかにした。事象の地平線内に曲率の特異性が隠されている場合には、ディラトンによる引力が電気的斥力に常に打勝つことが証明された。第5の力との関連が注目される。 超ひも理論については、江沢らにより摂動論的なN点振幅の構成法が提案され、詳しい計算が実行されている。 超ひも理論の低エルネギー極限についてはまだ確かなことが分かっていないという現状があり、当研究ではこの現状を踏まえて、統一理論一般に特徴的なニュートリノ振動、ニュートリノ崩壊、アクシォンについての現象論的な研究が精力的に続けられた。本年度の成果としては、3模型(福来-柳田による)の分析がニュートリノ磁気能率の観点からとりあげられた。ディヴィスの実験にその傾向がみられる太陽磁場と太陽ニュートリノフラックスとの逆相関を説明しうる少ない可能性の一つとして脚光を浴びた。 バリオン数非保存をひき起こす、標準理論でのスファラロン効果についても宇宙論との関連で研究された。
|
-
[Publications] M.YOSHIMURA: Progr,Theor,Phys.81. (1989)
-
[Publications] T,Hatsuda;C,S,Lim;M,Yoshimura: Mod,Phys,Lett.A3. 1133-1136 (1988)
-
[Publications] T,Matsuda;M.Yoshimura: Phys,Lett.203B. 469-473 (1988)
-
[Publications] T.Akiba;H,Kikuchi;T,Yanagida: Phys,Rev. D38. 1937-1941 (1988)
-
[Publications] M,Fukugita;T,Yanagida: Phys,Lett.206B. 93-96 (1988)
-
[Publications] U.Carow-Watamura;Z.F.Ezawa;S.Watamura: Nucl.Phys.B315. 166-192 (1989)