1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540261
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小口 武彦 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70016137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北谷 英嗣 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70186245)
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Keywords | 量子スピン系 / Trotteyの公式 / 摂動計算 / 時間反転 / パリティ / ±Jモデル / 相関関数 / 三角格子 |
Research Abstract |
本年度の研究は, N個のスピンから成る量子系の物理量を, コンピュータで計算し, それらをN→〓に外挿して無限系の物理量を求める方法を用いる. この方法はコンピュータのメモリ容量の制限のため, N【greater than or similar】0の計算は困難になる. 我々はこの困難を克服する2つの方法を開発した. 第1は体系を2つの部分系A, B及び両者の境界Cに分ける. 全系の分配関数の計算はTrotterの公式を用いる. まずC上のスピンをとめておいて, A及びB内のスピンのTraceをとる. この計算は独立にできるので, 必要なメモリ量を非常に縮少することができる. 最後にC上のスピンのTraceをとって完了する. 第2の方法は, やはり体系を2つの部分系A, Bに分けるが, 今度はA, Bを結ぶ相互作用をCとする. 全系の基底状態のエネルギーを計算するのに, 部分系の基底状態をまず計算し, Cに対して摂動計算をする. 実際この方法によりN=36まで計算することができた. さらに有限量子系で, スピン角運動量の結合則を用いて, 各固有状態で, 全スピンの大きさと, その固有関数の時間反転に対するパリティの関係を見出し, それを用いて基底状態のパリティを決めることができた. 有限古典スピン系も研究した. 第1は〓Jモデルで, 距離〓だけ離れた2個のスピンの相関関数g(〓)を計算する方法を開発し, g(〓)の〓による減衰から, 3次元〓Jモデルではスピングラス相が存在するが, 2次元の場合には存在しないことを示した. 第2は三角格子で, 最隣接及び第2最隣接相互作用が, 反強磁性及び強磁性の場合に, 上記の方法で相関関数を計算し, その減衰を調べるスケーリング関数を導入し, その振舞から, この系は低温ではフェリ相, 高温ではパラ相で, 中間領域はKost〓ylitz-Thouless型の相であることを確認し, その2つの相転移における臨界指数〓の値を求めることができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H. Kitatani;T. Oguchi: J. Phys. Sor. Jpn.56. 1320-1322 (1987)
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[Publications] T. Oguchi;H. Kitatani;H. Nishimori: J. Phys. Sor. Jpn.56. 3858-3864 (1987)
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[Publications] T. Oguchi;Y. Taguchi: Prag. Theor. Phys.77. 775-780 (1987)
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[Publications] T. Oguchi;H. Kitatani: Prog. Theor. Phys.79. (1988)
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[Publications] H. Kitatani;T. Oguchi: J. Phys. Sor. Jpn.57. (1988)
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[Publications] T. Oguchi;H. Kitatani;Editor M. Suzuki: Quantum Monte Carlo Methods in equilibrium and Non-Equilibrium Systems. 8(241) (1987)