1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62540300
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 元靖 東京大学, 理学部, 助手 (50011648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 竜治 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20013576)
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Keywords | 二層流体 / 内部孤立波 / ソリトン |
Research Abstract |
本年は内部孤立波の基本的性質を理解するために, 主として二層流体を使った室内実験を行い, その結果を既存の理論と比較した. ・実験装置 長さ180cm, 幅7cm, 高さ25cmのガラス製の水槽で実験を行った. 使用した流体は(1)水とアニリン(密度1.02)および(2)油(密度0.87)と水である. 内部波を励起するには水槽の一端から真空ポンプで流体を吸い上げ, 適当な高さで解放する方法をとった. 波動の測定は2台のカメラで写真をとり引き伸ばしてディジタイザーで読み取った. ・結果 実験の結果得られた波形を, 既存の理論(Benney 1966, Benjamin 1967, Oho 1975, Miyata 1985)と比較した. Bennyの導いたkdvソリトンやBeniamin-Onoソリトンに比べて, Miyataの理論はより良い一致を示すことが分かった. ただし, 位相速度は理論値に比べ, 実験値の方が大きくなる傾向にある. ・問題点 研究目的の1つである大振巾内部波を支配する方程式の導出と室内実験による検証はほぼ計画通り達成された. しかし予算の関係で十分長い水槽を作ることが出来ず, 孤立波を2つ造り衝突させる室内実験を行なうことが出来なかった. そこでこの問題に関しては数値実験だけ実施し, 解析することにした. 現在数値プログラムを開発し予備実験を行なっているが, 強い非線型性のため計算テクニック上の難点が生じ, まだ成功していない.
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