1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
62540316
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
国森 公夫 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (60132990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内島 俊雄 筑波大学, 物質工学系, 教授 (30010804)
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Project Period (FY) |
1987
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Keywords | 酸化ニオブ / Nb_2O_5 / SMSI / 触媒機能 / 担持金属触媒 / 金属・担体相互作用 |
Research Abstract |
酸化ニオブ(Nb_2O_5)を担体または修飾剤とした貴金属(Rh,Pd,Pt)触媒系について, SMSI(強い金属・担体相互作用)現象を検討し, 反応特性に対する効果および触媒調製法の観点から研究を進め, 以下の成果を得た. 1.Rh/Nb_2O_5およびNb_2O_5添加Rh/SiO_2触媒上のNH_3分解反応において, いづれの触媒系においても, TOF値(水素吸着活性点当りの反応比活性)がSMSI状態において増大するという結果を得た. 前年度において, 構造敏感反応であるエタンの水素化分解(C-C結合の解離)においては, SMSI状態で著しく活性が低下するという結果が得られている. 同様な構造敏感反応であるこのNH_3分解反応における特異な挙動については, 触媒作用解明の観点から注目に値する. 2.アルデヒドの水素化, エチレンのヒドロホルミル化, シクロヘキサン脱水素, 高圧CO水素化反応(Ru-Nb_2O_5系触媒), アセトン水素化反応(Nb_2O_5添加Pd/SiO_2触媒)などについて, SMSI効果に関する知見を得たが, 上記のNH_3分解反応を除き, 一般的傾向は前年度における結果(構造敏感反応における顕著な活性低下)とほぼ同様であった. 3.Nb_2O_5添加Rh/SiO_2触媒系において, Nb/Rh比, 共含浸法などの触媒調製条件を検討した結果, 高温(700°C)空気中焼成処理により新しい化合物(RhNbO_4)が生成し, 顕著なSMSI挙動が発現することを見い出した. X線回折(XRD), 昇温還元(TPR)測定などから, このRhNbO_4前駆体が「高温O_2処理による可逆性」というSMSI機能に重要な役割を演じていることが示された. RhNbO_4の詳細なXRD解析(ルチル型, 正方晶系)はほぼ完了し, 今後, EXAFS,XPSなどによるキャラクタリゼーションおよびRhNbO_4/SiO_2触媒(Rh/Nb=1/1)における反応特性の検討を計画している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 前田啓 等: Chemistry Letters. 1987. 165-166 (1987)
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[Publications] 胡志成 等: J. Catalysis. (1988)
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[Publications] 胡志成 等: J.C.S. Chemical Communications. (1988)
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[Publications] 前田啓 等: Catalysis Letters. (1988)