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1987 Fiscal Year Annual Research Report

イオン性融体中の分子回転運動と電導との関連性

Research Project

Project/Area Number 62540353
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

岡田 勲  東京工業大学, 総合理工, 教授 (60011582)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 巾崎 潤子  東京工業大学, 総合理工, 教務職員 (10133331)
岡崎 進  東京工業大学, 総合理工, 助手 (70194339)
小田原 修  東京工業大学, 総合理工, 助教授 (90185611)
Keywords溶融塩 / 分子動物学シミュレーション / 溶融硝酸リチウム / 溶融硝酸ナトリウム / イオン伝導機構 / 溶融水酸化ナトリウム / 溶融水酸化カリウム
Research Abstract

1.溶解LiNO_3とNaNO_3のモル伝導度のあまり違わない理由は従来よく解釈できなかった. 我々は, これはこれら陽イオンのNO_3^-イオンに対する相対的位置が異なることに起因するものと予想し, 分子動力学シミュレーションを行なった. 用いる2体ポテンシャルは分子軌道法のab imitio計算によって求めたものと, 以前に経験的に求めたものの両者を用いた. Li+NO_3とNa-NO_3のポテンシャルマッフによれば, これらの陽イオンはNO_3^-と同じ平面上のbidentateの位置が最も安定であるが, 溶解状態においては, LiNO_3の場合はunidintateの位置に多くあり, NaNO_3の場合はbidentateの位置にある. これはイオン半径の小さいLi^+イオンをbidentateの位置に置くと2つのNO_3^-イオン同士の反発が大きく不安定なためによる. したがってLiNO_3の場合は, NaNO_3と比べてNO_3^-イオンの回転運動もより穏やかで, Li^+イオンは近接するNO_3^-イオンから離れにくくNa^+イオンと比べてそう大きな内部移動度をもたないと解釈できる.
2.溶解LiNO_3の電気伝導度は圧力の増加とともに増加し他の多くの溶解塩とは異なった異常な挙動を示す. 我々はこの解釈を目的としていろいろな圧力の下で分子動力学シミュレーションを行ない高圧になるにつれてLi^+イオンとNO_3^-イオンの離れる速さが増大することを再現できた. これは圧力の増大とともに隣接するNO_3^-イオン同士が近づき, Li^+イオンが1つのNO_3^-から他のNO_3^-に移るのにポテンシャル障壁が低くなるためと解釈できた. また圧力の増加とともにNO_3^-の軸の回転運動は激しくなることを予言できた.
3.溶解NaOH-KOH素について内部移動度を広い温度, 濃度領域で測定し, 硝酸塩素などと異なり, Na^+とK^+イオンの移動度は大きな差があり, KOHの濃度の増加とともにNa^+イオンの移動度は減少し, K^+イオンの移動度は増大することが分り, それについて解釈した.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] C. Yang;O. Odawara;I Okada: J. Electrochem. Soc.

  • [Publications] I. Okada;N. Ohtori;S. Okazaki: Z. Naturforsch.

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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