1987 Fiscal Year Annual Research Report
精子呼吸促進ペプチドの結合部位タンパク質の特定および局在性
Project/Area Number |
62540542
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鈴木 範男 金沢大学, 理学部, 教授 (20082133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 正晃 金沢大学, 理学部, 助手 (60182458)
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Keywords | 精子活性化ペプチド / ウニ卵ゼリー / speract / 精子 |
Research Abstract |
著者らにより, ウニ卵ゼリー層から分類学上の"目"あるいは"亜目"特異的な四種類の精子活性化ペプチド, 及びその誘導体が単離, 構造決定され, その生理作用に対する研究も進行している. 今回は, 精子に対するペプチドの結合部位を明らかにするために, 新しい結合量の定量法を開発し, バフンウニ精子に対する精子活性化ペプチド, speract(Gly-Phe-Asp-Leu-Asn-Gly-Gly-Gly-Val-Gly)を用い実験を行なった. 精子とsperactをインキュベーションした後, 遠心分離により精子を沈澱させ, 上澄に残っている精子に結合していないsperactの呼吸促進活性を測定した. インキュベーション時に加えたsperact濃度による呼吸促進活性との差を見ることにより, 精子に対するsperactの結合量を推定した. この方法は, 放射活性物質による標識を必要としないため実験が容易であり, speractの化学修飾によって起こる精子との結合に対する修飾物質の影響を考えなくてもよいという利点がある. また, 精子を頭部と尾部に分離し, speractの結合量をそれぞれ定量し, インタクト精子に対する結合量と比較検討した. その結果, 3.72×10^<-5>M以下のsperactを含む人工海水中で精子は, 99%以上のsperactと結合することが分かった. 3.72×10^<-5>Mの濃度においては, speractは約50%の呼吸促進活性を示す. また, 精子尾部へのsperactの結合量は, インタクト精子とほぼ同じ値を示したのに対し, 頭部にはほとんど結合しなかった. 頭部は, 精子全体の約83%のタンパク質を含んでいたことから, speractに対する結合物質(タンパク質)は, 尾部に局在していることが明らかとなった. 同様の実験をツガルウニ精子を用いて行なったが, バフンウニの場合とほぼ同様の結果を得ることもできた. この尾部に局在する精子活性化ペプチドに対する結合タンパク質(リセプター)の単離, 精製の研究をさらに進めている.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Suzuki, N.;Kurita, M.;Yoshino, K.;Yamaguchi, M.: Zool. Sci.,. 4. 641-648 (1987)
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[Publications] Suzuki, N.;Kurita, M.;Yoshino, K.;Kajiura, H.;Nomura, K.;Yamaguchi, M.: Zool. Sci.,. 4. 649-657 (1987)
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[Publications] Suzuki, N.;Kajiura, H.;Nomura, K.;Garbers, D. L.;Yoshino, K.;Kurita, M.;Ianaka, H.;Yamaguchi, M.: Comp. Biochem. Physiol.,. (1988)
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[Publications] Suzuki, N.;Yoshino, K.;Kurita, M.;Nomura, K.;Yamaguchi, M.: Comp. Biochem. Physiol.,. (1988)
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[Publications] Yamaguchi, M.;Niwa, T.;Kurita, M.;Suzuki, N.: Develop. Growth Differ.,. (1988)
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[Publications] Suzuki, N.;Yoshino, K.;Kurita, M.;Yamaguchi, M.;Amemiya, S.: The Proceedings of 6th International Echinoderm Conference, Victoria(ed. by R. D. Burke). (1988)
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[Publications] Suzuki, N.: "Sperm-Activating Peptides from Sea Urchin Egg Jelly in Bioorganic Marine Chemistry (ed. by P. J. Scheuer), Volume 3." Springer-Verlag, Berlin, Heidelberg, New York, Tokyo, 30/200 (1988)