1987 Fiscal Year Annual Research Report
高電流密度電子線源に用いる負の電子親和力GaAs光電子放出材料に関する研究
Project/Area Number |
62550011
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
宮尾 正大 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (80022135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 卓志 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (90172816)
萩野 實 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90022128)
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Keywords | 高電流密度電子源 / 光電面 / レーザートロン / 光電面の劣化 / 残留ガス / 再活性化 / 加熱清浄化温度 |
Research Abstract |
大出力マイクロ波発生器(レーザートロン)に用いる電子源に光電面を用いる時, 残留ガスによる光電面の劣化は避けられない. この問題点の対策として, 一つはレーザートロンの残留ガスを満足できる寿命が保証できるまで少なくする事と, 残留ガスからの汚染が避けられないならば汚染された光電面を簡単に再生する方法を確立する事である. 前者の対策として, 放出ガスの少ない真空材料の開発を行う必要がある. そこで, どのような残留ガスが光電面の劣化に関係するかを調べた. 炭酸ガス, 一酸化炭素ガス, 酸素ガスの光電面の寿命に対する影響をしらべた. これらのガスでは光電面には炭酸ガス, 酸素ガスが寿命に影響する事がわかった. 一酸化炭素ガスは顕著な影響が見られない. 現在, これらのガスの実験に引き続いて水蒸気ガスとメタンガスの影響をしらべている. 又, 残留ガスによる汚染が避けられないのであるならば, 汚染された表面を再活性化すれば良いとの考えに立ち光電面の運用-再活性化の手順をしらべた. その結果, 残留ガスにより汚染された表面に再びセシュウム金属を蒸着すれば光電感度が回復することを見出した. 又この回復方法を繰返しても回復できなくなった表面は再び加熱清浄化を行いセシュウムと酸素で活性化を行うと回復する. この時, 加熱温度が適切でないと光電感度の回復が思わしくない. そこで加熱正常化の適切な温度をしらべ, 600度C前後が望ましいことを明らかにした. 以上より, 大電流電子放出源に負の電子親和力光電面を用いる時のリサイクリングプロセスを確立した. このリサイクリングプロセスに対する残留ガスの種類による影響を合わせてしらべたが, その結果炭酸ガスは回復不能の非常に悪い影響を与えることが明らかになった. 酸素, 一酸化炭素にはこのような致命的な影響はない. 以上よりこのようなシステムでは装置内の炭酸ガスの分圧を10^<-15>まで下げる必要がある.
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Research Products
(1 results)