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1987 Fiscal Year Annual Research Report

ラマン散乱による結晶方位の決定法の開発

Research Project

Project/Area Number 62550014
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中島 信一  大阪大学, 工学部・応用物理学科, 助教授 (20029226)

Keywords偏光ラマン測定 / 結晶方位決定法 / レーザー再結晶シリコン薄膜 / ラマン顕微鏡
Research Abstract

従来はラマン顕微鏡を用いた偏光測定では, 結晶方位の決定に対して長時間の解析を必要としてきたが, 本研究ではこの決定が短時間でおこなえるように解析の方法を改良した. また実際にこの手法をレーザー再結晶化させたSOI(Silicon on Insulator)に適用し, その結晶方位を±2.0μmの精度で決定できるようになった.
我々はラマン散乱強度が散乱光の偏光ベクトルの実験室系とのなす角を変数とする正弦及び余弦関数として表され, その計数が結晶方位パラメーターの関数になっていることに着目した. 本研究ではまず測定データから線型最小自乗法でこの関数の係数を決定し, この値に合う結晶方位パラメーターをコンピューターで求める方法を開発した. この方法によって一点の解析時間を数分程度に短縮することが可能になった.
種々の面方位を持つSi単結晶で解析を行った結果, 単結晶では±2°の精度で結晶方位を決定することができた.
SOI構造のシリコン薄膜に本手法を適用し, 再結晶レーザー照射の走査方向に沿って結晶方位がどのように変化するか調べた. シードを有する再結晶化SOIでは走査方向とほぼ垂直な方向に向く〈100〉軸を回転軸としてミクロン当たり0.01°〜0.1°結晶軸が回転することが確認された. 被覆膜を付け, 再結晶化させたSOIでは表面に凹凸が存在し, 入射光の一部が乱反射される. この乱反射光が再入射して生じたラマン散乱光は完全に無偏光で, この成分が結晶方位の決定に大きな誤差を与えることが分かり, この補正方法を考察した.
本年度はレーガーに対して不透明なダイアモンド型結晶を取り扱ってきたが, 今後研究を, 透明で斜入射効果を考慮しなければならない物質や, 閃亜鉛鉱型結晶に拡張する計画である.

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 中島信一: 電子情報通信学会技術研究報告. SSD86-163. 43-50 (1987)

  • [Publications] 溝口幸司: 電子情報通信技術研究報告. SDM87-113. 19-24 (1987)

  • [Publications] 中島信一: 応用物理. 57. 137-138 (1988)

  • [Publications] K. Mizoguchi: Japanese Journal of Applied Physics. 26. 903-907 (1987)

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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