1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550017
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
町 好雄 東京電機大学, 工学部, 教授 (20057219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六倉 信喜 東京電機大学, 工学部, 助教授 (30166227)
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Keywords | 高周波プラズマ / プラズマのモニタリング / プラズマの分布 |
Research Abstract |
前年度の研究では、CCDカメラを使用することによりより瞬時に電極間の発光強度分布を測定することに成功した。そこで、この発光分布から得られる情報と探針法によって得られたプラズマパラメータとの関係を調べた。 平行平板型の高周波放電では、陰極近傍にr電子によるものと思われる電子密度の高い領域が発生し、この部分の発光強度が最も強くなり、発光強度分布においてはピークを示す。このピークの位置と、プリシースとフラズマ領域との境界とが極めて良い一致を示すことが探針法によって明らかになった。高周波放電では、陰極側のシースを通してプラズマ中に電力が供給されるので、シース幅(プレシースを含めた)とプラズマパラメータとの間に何らかの関係が存在することが考えられる。 そこで、シース幅と探針法によって測定した電子の平均エネルギーとの関係を調べたところ、ほぼ比例関係にあることが解った。この事は、Langmuir-Childの式を用いることにより解析的に証明することができた。 さらに、陰極に発生する直流バイアス電圧とシース幅によりプラズマ中の電子密度も測定できることが解った。 我々は、従来より原料ガスに炭化水素系ガスを用いることにより硬質炭素膜の作製を行なっているが、シース幅を測定することにより軟質膜から硬質膜へ変化する圧力条件を明解に把握することができた。 一般に、プラズマの制御には外部パラメータである供給電力、ガス圧力、ガス流量等が使用されているが、本研究で調べたプラズマ内部からの情報を使って制御することにより、統一的な論議が可能になると思われる。
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