1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550048
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 裕矩 東京都立科学技術研究大学, 工学部, 教授 (30070650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石島 辰太郎 東京都立科学技術研究大学, 工学部, 教授 (20105208)
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Keywords | 大型宇宙構造物(LS滓) / スルー・マヌーバ / 振動制御 / ミッション関数制御 |
Research Abstract |
次のように,実験環境を整えた:1)柔軟宇宙構造物モデル;0.5×1150×20mmアルミ板を根元でトルクモーターにより水平面内に駆動させる,センサーはこの回転速度を求めるタコジェネレーターとアルミ板根元部に取り付けた2つのストレーンゲージ・ブリッジであり,これらを本学所有の零重力模擬地上実験装置上に設置し、空気潤滑によって水平面内に地上の重力の影響を極力排除した状態で運動させる;2)制御部;モデルの回転角速度とこをアナログ的に積分した回転角,ならびに2つのストレーンゲージ・ブリッジからのデータを合成したせん断力と曲げモーメントを増巾器を通して制御マイクロコンピュータに取り込み,藤井・石島の考案した「使命達成関数制御則」によって制御則を構成し,この出力を再び増巾してトルクモーターを駆動しスルー・マヌーバの制御を行う。以上の実験環境のもとに,最終年度にあたる次年度に向けて基礎実験を行い種々の知見を得た。これらをまとめると次のようになる:1)アクチュエータ(トルクモーター)の非線形特性;トルクモーターはブラシと回転子が接触するタイプであるため始動時,逆回転開始時に入力信号に対する不感帯が存在し非常な非線形特性を示す;2)センサの雑音特性;タコジェネレータならびにストレーンゲージ・ブリッジからの入力に高周波の雑音が入る。以上については以下のよに処理する;a)アクチュエータの不感帯については出力に対して,マイクロコンピュータのプログラム内でバイアスをかけ見かけ上不感帯を消去する。;b)センサの高周波雑音についてはローパスフィルターをセンサ出力にかけてこれを除去する。以上,上記のように実験環境を整え基礎実験によって基礎データを得,最終年度である次年度に向けて本実験に入る準備を十分に整えた。
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