1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550051
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
関根 英樹 東北大学, 工学部, 教授 (20005359)
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Keywords | 複合材料 / 疲労 / 破壊 / ガラス繊維強化有機複合材料 / 微視力学 / アコースティック・エミッション |
Research Abstract |
ガラス繊維のチョップドトランドマットを強化材とするGFRPの片側切欠き試験片を用いて、引張り疲労試験を行った。はじめに、疲労試験時に生じる損傷の巨視的様相と試験片のコンプライアンスの変化について考察を行った。また、疲労試験時に計測したAE信号の解析および破面観察を行い、微視的破壊を明らかにした。さらに、これらの微視的破壊に関する知見に基づき、GFRP中に生じる微視的疲労破壊を解明した。得られた主な知見は以下の通りである。 1.荷重繰返し数に対する試験片のコンプライアンスの変化より、荷重繰返し数を大きく3つの領域、すなわち、ステージI,II,III,に分けることができた。ステージIにおよびIIIはコンプライアンスが急激に増加する領域であり、ステージIIはコンプライアンスの増加がゆるやかな領域である。 2.疲労試験時に生じる損傷域の観察より、ステージIでは繊維の破断はほとんど生じず、主に繊維と母材の界面はく離によって損傷域が形成されること、また、ステージIIでは繊維の破断が生じることがわかった。 3.SEMによる破面観察の結果より、疲労試験中に繊維と母材あるいは母材どうしのこすれ合いにより母材の摩耗が生じることが確認された。 4.微視的疲労破壊について検討した結果、ステージIおいて、はく離した繊維と母材の間の摩擦係数は荷重繰返し数のみによって変化し荷重繰返し数の増加とともに単調に減少すること、また、はく離応力は荷重繰返し数に対してほぼ一定であることがわかった。また、ステージIIにおいては、繊維の累積破断数は荷重繰返し数とほぼ比例して増加することがわかった。
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Research Products
(1 results)