1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550068
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
岩城 敏博 富山大学, 工学部, 講師 (90019191)
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Keywords | 半導体 / 単結晶 / 赤外線光弾性 / 残留応力 / シリコン / 単純曲げ |
Research Abstract |
1.異方性材料の赤外線光弾性効果 光学的および機械的に異方性である単結晶の, 一般的な光弾性則を導いたこの光弾性則より, 光弾性実験のための条件を明らかにした. すなわち, 単結晶塊よりいろいろの方向に薄板を切出した場合, その薄板の形状に適する座標で表わした圧光学係数が, 一つの条件式を満足すると, 光弾性実験のみで薄板内の応力分布が求められるということである. 次に, シリコン単結晶塊より, 5種類の結晶方向をもったはりをつくり, 赤外線光弾性法で単純曲げ状態でのしまを測定した. その結果, 誘導した光弾性則が正しいことが証明された. 同時に, シリコンはりの機械的異方性を数値計算より求めた. 特に〈111〉方向を光の透過方向に選ぶと, シリコンは等方性材料と同じ挙動を示すことが, 実験および理論から明らかになった. 2.赤外線光弾性の精度の検討 本研究では, 赤外線ビジコンを用い, しま模様はパソコンを通して, フレームメモリに蓄積し, その後画像処理をした. 画像の濃淡を256階調のデジタル量に変換するために, 光源の強度, 試料内の光の透過度, ビジコンの感度によって十分な階調が得られないことが, 予備実験で明らかになった. そこで, しま模様が低階調となった場合に生ずる誤差について, シミュレーションを行った. その結果, 整数次および整数次+0.5次の近辺のしま次数のとき, 誤差が大きくなることが明らかになった. またシリコンはりの単純曲げ実験で, この誤差を検討した. 実験とシミュレーションは一致を示した. 3.GaAsの残留応力測定 前述の1および2を基にして, GaAsの残留応力を測定した. 特にしま次数が低いため, ビジコンの撮像管に起因する不安定さが問題となった. これを解決する方法を考案している.
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Research Products
(2 results)