1987 Fiscal Year Annual Research Report
金属マトリックス複合材料の熱応力に関する解析的研究
Project/Area Number |
62550081
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
谷川 義信 大阪府立大学, 工学部機械工学科, 助教授 (30081219)
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Keywords | 熱応力 / 新素材 / 複合材料 / 金属マトリックス複合材料 / 層状複合材料 / 理論解析 / 非定常応答 |
Research Abstract |
本年度の研究経過としては, 交付申請書に記載した研究実施計画に, おおむね, 沿ったものであり, 実施計画の70%程度が達成されたと思われる. 具体的にとりあつかったテーマは, 1.層状複合材料から成るはりの非定常熱応力問題, 2.層状複合無限平板および不均質無限平板の熱曲げによる応答, 3.アルミニウムーセラミックス多層複合円筒の熱応力緩和機能について, 4.異方性平板から成る斜交積層板の熱応力と熱変形挙動, 等である. 以上のような具体的テーマを解析した結果, 次の様な成果が得られた. 1.従来, 解析的方法が未解明であった層状複合材料の非定常熱応力問題に対する解析的方法が確立され, この方法は種々の幾何学的形状をもち, 加熱条件の異なる多くの解析モデルに対しても有効である. 2.等温弾性問題においては, 金属基に強化材を組み合わせることにより, 容易に, 材料の強化という目的か達成されるが, 熱応力問題においては, 異種材料間の線膨張係数等の大きな相異により, 予測しえない程大きな熱応力の発生がみられる. 特に筆者らが解析のポイントとしていた, 加熱初期の非定常状態においても局部的に大きな熱応力のあらわれることが確かめられた. 3.筆者らの解析的方法を拡張することにより, 最近, 注目されている超高温耐熱機能材料(アルミーセラミックス等による傾斜機能材料)の材料開設および熱応力評価に対し, 本研究課題での方法は有効な手段となりうる. 次に, 次年度の研究計画について述べる. 主として, 繊維状複合材料(強化材, 断熱材)が金属マトリックスに混在する場合の熱応力問題における相互干渉用について研究を実施する予定てあるが, 本年度得られた成果の拡張として, 最近, 科学技術庁などが中心となって開発を進めている金属マトリックス複合材料の熱応力緩和のための傾斜機能化に関する研究にも, 一部着手したいと考えている.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yoshinobu TANIGAWA: Journal of Thermal Stresses.
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[Publications] 谷川義信: 日本機械学会論文集, A編.
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[Publications] 谷川義信: 日本機械学会論文集, A編.
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[Publications] 谷川義信: 日本機械学会論文集, A編.