1987 Fiscal Year Annual Research Report
ペトリネットによるFMSのダイナミックモデリングに関する研究
Project/Area Number |
62550084
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
嘉数 侑昇 北海道大学, 工学部, 教授 (60042090)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖野 教郎 京都大学, 工学部, 教授 (30001093)
|
Keywords | ネットワーク / FMS / CAD / CAM / ペトリネット / FA / スケジューリング / 協調動作 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に対しては以下のようなサブテーマを設定した. すなわち, 1);形状モデリング, 2);パターン認識問題, 3);協調動作に関する理論展開, 4);スケジューリング, 及び5);全体を統括するスーパバイザの必要性. これらの各サブテーマはFMSのダイナミックモデリングを実行するために必要と考えられるもので, 本年度は, 嘉数を中心にして上記サブテーマ1)〜5)に亘る全システムの理論的分析の実行が行われた. その結果として, 以下のような結果となった. 1)に関して;3次元ソリッドモデルを考える, 実際の工場の中を流れる形状には, いわゆる自由曲面を含むものも数多く存在するが, FMSのダイナミックモデリングという視点で問題を捉えるとCSGモデルで充分であることが結論され, かつ空間認識問題を考えると, CSGモデルであることが要求される. 2)に関して;これは1)の結果にも影響されるがCSGの集合論的形状構築法がネックになる. ゆえに本問題を解決するためのCSGのユニフィケーションに関する理論的アプローチを行い, その一部を学会で公表した. 3)に関して;これは4)にも関係するがペトリネットを用いる. しかし単純ペトリネットでは実はFMSのスケジューリングや協調動作(ロボットやコンベア, 工作機械等の)を完全に制御, 表現出来ないケースがあることが判った. それゆえペトリネットの中に自己フィードバック機能を持つような新しいペトリネットの提案を行い, 現在その特性を分析中である. 4)及び5)に関して;基本的にはペトリネットによるが, 上述で判るように問題向きにペトリネットを改良することの必要性が判明した. また, 将来に向けてペトリネットによる学習制御問題にも新しいアプローチを試みはじめている.
|
-
[Publications] M.Furukawa,Y.Kakazu,N.Okino: Proc.of CADAAM87 in Beijing, China. 267-274 (1987)
-
[Publications] 古川正志,嘉数侑昇,沖野数郎: 精密工学会誌. 54. 157-163 (1988)
-
[Publications] M.Furukawa,Y.Kakazu,N.Okino: Proc.of ICPE88 in Beijing, China. (1988)