1988 Fiscal Year Annual Research Report
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62550091
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Research Institution | Yamanashi University |
Principal Investigator |
岡田 勝蔵 山梨大学, 工学部, 助教授 (50020409)
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Keywords | すべり軸受 / 複合材 / キャラクタリゼーション / 炭素繊維 / 超高真空 / すべり摩擦 / アルミニウム複合材 / ダイヤモンド膜 / 電気接点用潤滑油 |
Research Abstract |
比重が異なり、ぬれにくく、そのうえ合金化しない粉末を金属内に均一分散した軸受用複合材を作成し、それらの空気中、真空中での性能評価を行うとともに、新素材であるニューダイヤモンド膜の空気中、真空中での軸受性能、さらには新しい電気接点用潤滑剤の摺動特性も検討した。以下に上述3件の概要を述べる。 (1)MoS_2含有アルミニウム基複合材は急速加熱-急冷の応用粉末冶金法を用いることにより、作成することができる。この新複合材は1つの連らなったAl素地内にMoS_2が均一分散した結晶組織を呈する。 アルミニウム-35%MoS_2複合材の場合、真空内での摩擦係数は約0.2である。しかし、複合材が軟かいため、比摩耗率の最小値は3.3×10^<-7>mm^3/mm・kgである。 (2)イオン蒸着法で作成したニューダイヤモンド膜は表面あらさが8nm以下の平滑面を有する。銅との組合せで軸受特性-特に摩擦摩耗を調べた。摩擦係数は雰囲気圧力の増大に伴って小さくなり、0.2以下である。銅の比摩耗率は圧力の減少に伴って低下する。しかし、ダイヤモンド膜の摩耗は認めることができなかった。 (3)電気接点用潤滑油の開発を金属超微粉の添加により調べた。Ag-Pd合金超微粉分散潤滑下では接触電気抵抗の値は接触荷重に伴い減少する。また、接触電気抵抗は潤滑油の種類に依存して変わり、ワセリンを混合したシリコン油が最良である。静止接点では非接触および接触状態において金属超微粉の添加は接触電気抵抗の減少を著しく大きくする。特に0.05A以下では非接触でも電気抵抗は零である。接触摺動接点の場合、金属超微粉が接触電気抵抗の増大をもたらすように作用する。
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[Publications] 岡田勝蔵: 真空. 32. (1989)
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[Publications] Katsuzo,OKADA;Yoshikatsu,Namba: Journal of Vacuum Science & Technology A. 7. (1989)
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[Publications] Kastuzo,OKADA;Satoru,Baba;Makato,YOSHIDA: International Conference on Electrical Contacts and Electromechanical Components Beijing,China. May. (1989)