1987 Fiscal Year Annual Research Report
車両用ターボ過給ディーゼル機関の吸排気管内流動特性に関する研究
Project/Area Number |
62550123
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉識 晴夫 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60013207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 敏彦 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40013164)
田代 伸一 東京都立科学技術大学, 助教授 (30149356)
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Keywords | ターボ過給 / 動圧過給 / ラジアル排気タービン / 脈動流 / 特性曲線法 |
Research Abstract |
現在車両用に最も多く使用されている軸方向にスクロールが二分割されている2口ラジアル排気タービンを用い, 高圧空気源からの空気でタービンを駆動する定常流実験, 電動機駆動されるディーゼル機関からの脈動排気による脈動流実験を行った. この時, タービン出力は同軸の圧縮機に吸収させた. また, 分岐合流部で等圧とする流路モデルについて, 特性曲線法による数値解析を行った. 主な結果を以下に記す. 1.過給機の定常流特性を把握するため, 高圧空気により排気タービンを駆動し, タービン回転数一定の状態で流動特性を求めた. 実験は2口同時に空気を送入する場合と, 片側ずつの入口を閉鎖する場合の3条件で行った. 実験に用いたタービンの流量特性は, 片側ずつから空気を流入させた場合は, どちらの入口から流入させた場合もほぼ同じで, 2口から同時に流入させた場合の約半分の流量とすることが分かった. 2.直流電動機で駆動された6気筒の車両用ディーゼル機関からの排気脈動流でタービンを駆動し, 吸排気マニホルド内, タービン入口, ノズル出口等の変動圧力, 機関回転数等を測定した. 車両用のように管長の短い排気マニホルドでは, 管内圧力は気筒による差は殆どなく一様に変動すること, タービンノズル出口圧は時間的にはほぼ一定になること, タービン流量は時間平均のタービン膨張比に対応する定常流特性値より少ないこと等が明らかとなった. 3.排気タービンを含む吸排気管路系を一次元とみなし, マニホルド内およびタービンノズルの合流部で等圧と仮定したモデルについて, 数値解析を行った. この分岐合流部での流れのパターンの選択を確実に行い, 逆流時の圧力損失を考慮すれば, 機関流路内の非定常流れをかなりの精度で予測できることが分かった.
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Research Products
(1 results)