1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550132
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
高野 泰斉 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00089111)
|
Keywords | 火災伝播 / 燃焼 / 気体力学 / 反応性気体力学 / 差分法 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、予混合燃焼性気体中の火災伝播により生成される非定常気流のシミュレーションのための簡単化されたモデルを提案し、確立することにある。昨年度の研究により本モデルの妥当性が示された。(例えば、日本航空宇宙学会誌第36巻第411号P.186-191) 本年度の研究では、本モデルを実際的な火災伝播現象に適用し、その実用性を示した。まず、実験をよく予測できる竹野らの球状容器内の球対照火災伝播の解析に対応するシミュレーションをメタン空気混合気体に相当する条件で行い、解析結果と比較した。その結果、,シミュレーションでは、火災面は4-5個の格子点で表されるが、その前後の流速分布や温度分布は解析結果とよく一致することが示された。 つぎに、円筒容器内で起こるチューリップ形状火災の伝播シミュレーションを行った。この現象についてはいろいろと説明されているが定説は無い、本モデルを適用して、円筒容器内軸対照火災伝播のシミュレーションをメタン空気混合気体に相当する条件で行ったが、チューリップ形状火災の発達は見られなかった。しかし、燃焼速度を強調した条件(実際の値の10倍以上の値を過程すれば)では、チューリップ火災現象は観察できることが分かった。計算結果を分析し、チューリップ形状の発達が火災面と圧力勾配との相互作用により生成される渦輪領域によって誘起される気体流れ場により起こることが説明できた。
|
-
[Publications] 高野,泰斉: 日本航空宇宙学会誌. 36. 186-191 (1988)
-
[Publications] Takano,Y.: Progress in Astronautics and Aeronautics. 113. 275-288 (1988)