1988 Fiscal Year Annual Research Report
配列の予規則生を考慮した充墳層内3次元放射対流共存伝熱のモデル化に関する研究
Project/Area Number |
62550140
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
工藤 一彦 北海道大学, 工学部, 助教授 (40142690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 博 北海道大学, 工学部, 教授 (60001161)
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Keywords | 放射伝熱 / 充墳層 / 不規則性 / 透過 / モンテカルロ法 / 数値解析 |
Research Abstract |
昭和62年度に開発した〓〓の充墳層の3次限不規則配列充墳球層作成プログラムを用いて作成した充墳球層中で、モンテカルロ法を用いて放射エネルギーの透過特性を解析し、以下の結果を得た。 1.規則配列充墳層の透過率は、球間隙を通過したビーム状の放射エネルギーが次層の球に当たるコリメート作用により、一般的には不規則配列より低い。しかし、球の表面放射率が高く、充墳率が高い充墳層では、球間隙を遠くまで透過していくストリーミング作用により、規則配列の透過率が不規則配列より高くなる。 2.充墳層を近似的に連続体と仮定し、減衰係数と散乱位相関数を用いて求めた放射エネルギーの透過率は、含じんガス流のように充墳率が極端に低い場合を除き、実際の充墳層における透過率に比べてはるかに大きい透過率を与える。今回開発したモンテカルロ法による解析法は、正しい透過率を算出できるが、連続体近似法(従来法)の精度向上のための補正法の開発が今後の問題となる。 3.充墳率が0.3以下になると、配列の規則性は透過率に顕著な影響を及ぼさなくなる。 4.充墳層全体の反射率は、不規則配列の場合、充墳率によってあまり変化しないが、規則配列の場合、充墳率を高めると増加する。 5.充墳層に側壁が存在すると、その近傍の球の局所充墳率が低下するため、特に充墳層が厚い場合に透過率が増加する。この効果は側壁近傍の充墳率に起因するため、放射エネルギーの透過断面積が小さいほど顕著に表われる。従って充墳層の透過率測定の際には、その透過断面積を十分大きくとる必要がある。 6.鏡面反射性球の充墳層の透過率は、乱反射性の球のそれより大きい。
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[Publications] H.Taniguchi;W.J.Yauy;k.Kudo;N.Hayasaka;T.Fukuchi: International Jouroal for Numerical Method in Engineering. 25. 581-592 (1988)
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[Publications] 工藤一彦、谷口博、金鎔模、三好克彦: 日本機械学会論文集(B編). 55. 494-498 (1989)
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[Publications] 工藤一彦、谷口博、金鎔模、三好克彦: 日本機械学会論文集(B編).
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[Publications] 工藤一彦、谷口博、金鎔模、三好克彦: 日本機械学会論文集(B編).