1987 Fiscal Year Annual Research Report
シェルアンドチューブ型熱交換器における合理的管配列に関する理論的研究
Project/Area Number |
62550159
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤井 丕夫 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (90038589)
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Keywords | シェルアンドチューブ型熱交換器 / 管群 / 数値解析 / 熱伝達 / 圧力降下 / 高粘性流体 / 乱流 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に基づき以下の数値解析を行った. 解析の内容と得られた結果の概要を列挙する. 1.流体を空気として, 基盤目配列および千鳥配列管群についてそれぞれ管配列ピッチを変えた数値計算を行った. レイノルズ数が300以下の層流流れについて, 管列毎の伝熱量および圧力降下の分布を求めるとともに管配列ピッチが管群の熱伝達係数および抵抗係数におよぼす影響を定量的に明らかにした. さらに, 管壁の加熱条件が一様温度および一様熱流束の場合の数値解析を行い, それぞれ伝熱量分布および管壁温度分布と管配列との関係を求めた. 2.粘性の温度依存性が著しい高粘性流体の例として, スピンドル油およびダフニ油を想定した数値解析を行った. 従来, 低レイノルズ数領域の実験的研究は高粘性流体を用いて行われており, 熱伝達係数および圧力降下について, これらの実験結果と本数値解析結果との比較を行った. 3.上記粘性の温度依存性を考慮した種々の実験式において採用されている補正係数について, 理論的に検討するためには, 高粘性であるが温度依存性のない流体を想定した解析を行う必要があり, 現在その解析を行いつつある. これによって, 物性値代表温度あるいは補正係数の妥当な値が得られると考えられ, その結果を用いて上記1.および2.の成果を総合的にまとめ, 層流域で広範囲のプラントル数の流体に対して適用できる実用的な関係式を求める予定である. 4.現在, 管群に対して適用可能な乱流モデルについての検討を3.と平行して行っている.
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