1987 Fiscal Year Annual Research Report
立体配置の弾性管系と内部流体が連成する過渡波動現象の研究
Project/Area Number |
62550176
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
浦田 喜彦 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60024329)
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Keywords | 波動 / 過度現象 / 三次元的弾性曲管 / 内部流体 / 連成 / 解析解 / 境界上の離散化 / 有限要素法 / 精度 / 計算時間 / 実験 |
Research Abstract |
本研究の目標は種々のプラントなどに一般的に見られる屈曲や分岐を有する三次元的配管系に水撃などが生じた際の流体圧力や管の各部の応力などを計算によって的確に予測できるようにすることである. この場合, 系の大部分を占める直管部に対しては管の弾性までを考慮して系の挙動を求めるための方法は, 従来の研究によって解析解が求められており確立されていると言える. しかし, 屈曲部や分岐部に対して解析解を構成することはきわめて困難であり, 有限要素法などを用いざるを得ない. ところが従来の計算技術では部分的に有限要素法を使うと結局は系全体に有限要素法を使わざるを得なくなり, 計算時間が長大になるほか, 精度も悪く, 高次モードの影響の大きい過渡現象では計算結果の信頼性に重大な問題を残すことになる. そこで本研究では系をいくつかの部分領域に分け, 直管部には解析解を, 屈曲部等には有限要素法を用い, これらを結合するために新しい方法を考案した. 具体的には直管部に対する解析解をエネルギ法と力の集中化を用いて管両端の断面上で有限要素法と同形式の一般化力と一般化変位の関係に変換して直接に有限要素法を用いる部分と結合するのである. この方法では系の大部分を占める直管部には内部節点が全く現れないので計算時間が大幅に短縮されるほか, 精度も格段に向上する. 62年度は途上でこの方法が考案されたので, その基礎の確立に努力を集中した. 剛屈曲管内の気体についてこの方法による計算と実験を行ったところでは両者はよく一致し, 方法の信頼性に問題のないことがわかった. 管の弾性を考慮した場合の計算と実験は現時点では途上にあるが, 考案した方法は連続性の動的および静的問題に一般的に有効であり, 特に障害になることはないので近いうちに成果が得られるものと考えている.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 浦田喜彦, 中川稔章: 日本機械学会論文集C編.
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[Publications] 浦田喜彦, 中川稔章: 日本機械学会論文集C編.