1987 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ・フォトサーマル効果による流速と濃度の同時計測
Project/Area Number |
62550180
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中谷 登 大阪大学, 工学部, 講師 (10029085)
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Keywords | レーザによる流れの計測 / レーザ・フォトサーマル効果 / 流速と濃度の同時計測 |
Research Abstract |
レーザを集光し, 液体中の局所領域に照射する. 光-熱変換によって発生した微小屈折率(フォト・サーマル効果)を高感度ヘテロダイン干渉ピローブ光によって, 検出した. 先ず, 外乱除去型ヘテロダイン干渉プローブを対称型の光学系を用いて構成し, 既知の微小位相変化を検出できることを確かめた. 光源とするCO_2レーザの電源, レーザ共振器を手作りで作製した. 一応, 横モードを単一にして, 発振できた. ガスとして, エチレンと空気の混合ガスを用いて, ガス濃度を変えて干渉プローブによって検出した. レーザ光を回転円板のスリットをとおして, パルス光にして照射した. 光熱変化から生じた位相変化と濃度の関係に, 初期値で線形関係があることを確かめた. 理論値とよくあうことがわかった. しかし, その直線の勾配は, 実験をやるごとに変化した. この原因としては, CO_2レーザの縦モード発振ラインの周波数が, 変化するためと考えられる. この原因については, 来年度, 回析格子をとりつけ, 発振ラインを選択して, 検討を行う. パルス幅と干渉プローブの出力変化との間に直線関係か成立した. 検出濃度の限界としては, 干渉プローブに光路差があるため, 光源の周波安定度10^<-9>によって左右され, 約100ppm(発振ラインP20を用いた時)となった. 来年度は, 回析格子を用いてエチレン吸収係数の高い発振ラインP14を使用できるようにし, 10倍程度感度の向上を計る予定である. プローブとCO_2レーザ光の位置を重ねて, 流速変化を観察した. 流速変化ライト方式については来年度の課題としたい.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N. Nakatani;T. Izumi;S. Asano;T. Yamada: Rev. Sci. Instrum.58. 2161-2164 (1987)
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[Publications] 中谷, 稲垣, 山田, 阪部: 第27回計測自動制御学会. (1988)