1987 Fiscal Year Annual Research Report
可変構造システムのパラメータ制御に関する研究(準能動的制振装置の開発)
Project/Area Number |
62550183
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岩田 義明 東京都立大学, 工学部, 助手 (70087196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 耕一 東京都立大学, 工学部, 助手 (40087177)
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Keywords | 可変構造システム(VSS) / パラメータ制御 / 準能動的制振法 / 振動制御 / 磁性流体 / 減衰特性 / 滑り状態理論 |
Research Abstract |
〔準能動的絶縁装置の開発〕: パラメータ可変準能動式振動絶縁システムの開発として, オイルダンパ式の減衰力可変装置と空気ばねの補助室切換えによる支持剛性パラメータ制御装置によって, 「スカイフックダンパ」と「スカイフックスプリング」の効果を実現させる研究をおこなった. 減衰パラメータ制御により「スカイフックダンパ」の効果は能動型に近いものが得られたが, ばね定数切換えによる「スカイフックスプリング」の効果はほとんど得られなく, むしろ減衰力制御に用いる方が振動絶縁として効果的であった. 〔準能動的制振システムのパラーメタ制御手法の確立〕: 本年度購入したパーソナルコンピュータ(PC8000)により振動特性パラメータのオンライン制御手法の確立に取り組んだが, 結果的には線形最適制御理論より導かれた能動的制振法に近似させるアルゴリズムを用いることにとどまり, 非線形システムとして適用する予定であった可変構造システム(VSS)理論による制御設計法の確立は次年度の課題となった. 〔準能動的制振システムの磁性流体による減衰特性の基礎的検討〕: 磁性流体をダンパに応用する際, 磁場の作用による粘度の変化が最も基本的な問題となる. 本年度は磁場により物性変化が比較的大きい水ベースのもの(タイホー鉱業, 比重差分離用)について, 円管内流動実験を行い, その流動特性を検討した. その結果, この種のものは, 磁性作用の無い場合はニュートン流体として扱えるが, 磁場を作用させると擬塑性流体のような特性を有し, 加えた磁場とずり速度に依存する特性をもつことなど明らかにした. また, 作用させた磁場が小さい(0.1T以下)場合には, 磁場の影響を含めて指数流体として扱うことができるが, 経時変化による効果も考慮する必要があるようである.
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