1987 Fiscal Year Annual Research Report
環状演算要素を基本とする汎用並列処理装置に関する研究
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62550254
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
丹野 州宣 山形大学, 工学部, 助教授 (40007018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 博章 山形大学, 工学部, 助手 (10182643)
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Keywords | 並列計算機 / 計算機結合網 / 経路選択 / MIMDマシン / 環状ネットワーク / トークンリング方式 / 並列処理 / データフロー計算機 |
Research Abstract |
本年度はソニー社製ワークステーションNEWS-811を購入し, システムの開発環境の整備を行いつつ, 以下のように研究を発展させた. 1.3〓のバケット交換装置と一〓の演算装置から成る演算要素の構成: トークン付きバッファインサーション方式を用いた新しい通信プロトコルによるデータ伝送のための通信ソフトウエアを開発し, 3〓のパケット交換装置間で通信を実現した. ただし, ハードウエア量が多くなる傾向にあり, 一層の工夫が必要だと思われる. 2.最適ルーチングアルゴリズムの検討: 環状演算要素を多数結合した格子状計算機網(二重三角格子網と呼ぶ)のルーチングアルゴリズムの検討を行った. その結果, 任意の演算要素間に2つの最短経路が存在することを明らかにし, その最短経路を決定するためのアルゴリズムを示した. 3.トークン付きバッファインケーション方式パケット通信の解析: 環状演算装置内の通信プロトコルとして環状ローカルエリアネットワークで用いられているバッファインサーション方式に自宅トークンを付加したトークン付きバッファンサーション方式を新しく提案したので, シミュレーションによる特性の解析を行った. その結果, パケット長が短い場合にはトークンリンク方式に比べ, 優れた特性を示すことが明らかとなった. このことは本計算機で処理する"粒度"を考える際の重要なパラメータとなろう. 4.応用-データフロー計算機と乱数発生への応用-: ハードウエアアルゴリズムへの応用としてデータフロー計算機について考察した. 現在, データフローグラフのマッピングアルゴリズムを研究中てある. また, 新しい応用として疑似乱数発生装置への応用を考えている.
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[Publications] 山本 博章,丹野 州宣: 第10回情報理論とその応用シンポジウム予稿集. 1. JA8-2-1-JA8-2-6 (1987)
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[Publications] 丹野 州宣: "ローカルエリアネットワークの基礎と実際" 共立出版株式会社, 92 (1988)