1988 Fiscal Year Annual Research Report
分散コンピュータシステムにおける資源管理に関する基礎的研究
Project/Area Number |
62550260
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
亀田 壽夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10011660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野里 好邦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10143710)
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Keywords | 分散コンピュータシステム / コンピュータネットワーク / 負荷分散 / 応答時間 / 全体最適化 / 個別最適化 / 衛星通信アクセス制御方式 / 多元接続方式 |
Research Abstract |
本研究の研究対象は、1.情報処理資源の広域的配分方式と2.通信資源の有効的利用方式とに大別される。本年度は、1.においては前年度に引き続き分散型コンピュータシステムにおける負荷分散方式、2.においては衛生通信アクセス制御方式、特に複合多元接続方式などに関して主な研究成果を得た。 1.負荷分散方式については、まずスター型配置が幾重にも重なるトリー型ネットワークにおいて、全体の平均応答時間を最少にする負荷分散方式の解の満たす条件を求め、それが単一レベルのスター型の場合と同様の形をなすことを発見した。さらに局所領域ネットワークにおけるTantariとTOWSLEYの負荷分散アルゴリズムよりも単純で性能が良いアルゴリズムを発見した。またそのアルゴリズムを複数ジロブクラスの場合の負荷分散アルゴリズムに拡張し、具体的な局所領域ネットワークのモデルについて数値実験を行った。これらの実験は、全体最適化方式・個別最適化方式について行い数値例を得た。 2.衛星通信アクセス制御方式については、二つの多元接続方式、アロハ方式とTDMA方式の複合方式を提案した。固定割り当てテーブルを利用したチャンネルアクセス制御を行うことにより、初送出はアロヘ方式とTDMA方式で、再送出はTDMA方式のみを用いる。このため、本方式は常に安定な動作が保障され、低負荷で応答時間が短く、高負荷で高いスループットが得られる。また、固定割り当てテーブルの代表的な二つの例として連続型と分散型をとりあげ、両者の比較検討をし、平均応答時間を改善するには連続型、スループットを向上させるためには分散型を用いると良いことを示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 金宗根: 情報処理学会オペレーティングシステム研究会研究報告. 42. 41-48 (1989)
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[Publications] 金宗根: 情報処理学会第38回全国大会講演論文集. 1685-1686 (1989)
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[Publications] 町田浩之: 情報処理学会第38回全国大会講演論文集. 1687-1688 (1989)
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[Publications] 稲田竜也: 電子情報通信学会衛星通信システム・情報ネットワーク合同研究会技術研究報告. SAT88-57. 43-48 (1988)
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[Publications] 桑澤嘉宏: 電子情報通信学会情報ネットワーク研究会技術報告. IN88-132. 49-54 (1989)