1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550271
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
浅野 哲夫 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (90113133)
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Keywords | 計算幾何学 / VLSI / レイアウト設計 / データ構造 / アルゴリズム設計 / 配置配線設計 |
Research Abstract |
VLSIの集積度の飛躍的な向上により, VLSIの設計に必要な計算量も膨大なものとなってきた. 特に, レイアウト設計においては大規模な幾何学的情報を処理する必要があるが, 従来の手法は幾何学的情報を効果的に用いていないために効率が悪い. そこで本研究では, 計算幾何学の分野における研究成果をレイアウト設計に応用して, レイアウト設計に関する幾つかの問題について効率の良い算法を開発し, ワークステーション上に実際にプログラムを作成し, 性能評価を行う. 本研究は2年度にわたって行われるが, 初年度では主に理論の確立に力を注ぎ, 次年度ではシステムの構築を行う. 具体的な問題としては, バイポーラLSIの配置配線設計問題とレイアウトパターンのコンパクションについて考察した. 前者の問題に対しては, 従来のO(n^2)のアルゴリズムをO(nlogn)に改良することに成功し, その結果は, IEEE学会の論文誌に掲載されることになっている. また, 配置問題に対してはクラスタリングに基づいた方法を考案中であるが, 幾何学的情報を有効に利用するとクラスタリングが高速に行えることがわかった. この研究は今年6月の計算幾何学に関する国際会議において発表する予定である. コンパクションの問題については, 第一バージョンを既にプログラム化したが, ジョグ(配線を折れ曲げる位置)を見つける算法に難点があり, 余り良い性能が得られなかったので, 次年度においては, 数理計画法に基づいた全く別の算法を開発する予定である. 本研究では, 一見全く関係のなさそうなテーマを同時に扱っているが, これらはデータ構造面では密接な関係を持っている. 本年度はその基礎となるデータ構造について3種類のデータ構造を考案し, 計算機実験によって性能を評価した. この結果を用いて, 次年度では上記の問題に対する算法をプログラム化する予定である.
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[Publications] Tetsuo Asano: Parallel Computing. 6. 209-216 (1988)
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[Publications] Tetsuo Asano: ACM Symposium or Computational Gometry. (1988)
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[Publications] Tetsuo Asano: IEEE Trans on CAD/ICAS.
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[Publications] Tetsuo Asano: 第6回 International Conference on the theory and Applications of Graohs.