1988 Fiscal Year Annual Research Report
光波ならびに弾性表面波用グレーティングの設計法の研究
Project/Area Number |
62550272
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小柴 正則 北海道大学, 工学部, 教授 (40101521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北沢 敏秀 北見工業大学, 工学部, 助教授 (50133806)
早田 和弥 北海道大学, 工学部, 助手 (80173053)
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Keywords | 同期構造 / 光グレーティング / 弾性表面波グレーティング / 有効要素法 / 境界要素法 / モード結合理論 / 等価回路理論 / スプリアス解 |
Research Abstract |
グレーティングの設計には主としてモード結合理論が用いられているが、光波電子工学あるいは弾性表面波工学の分野で使用されるグレーティングの構造は、その高性能化、高品質化、多機能化などのために次第に複雑化しつつあり、より信頼性の高い設計法に関する研究が各所で進められている。本研究では、光波ならびに弾性表面波用グレーティングのいずれにしても、また、3次元構造の場合にも適用可能な、汎用性、信頼性の高い設計法の確立を目指して研究を進め、以下の成果を得た。 1.光波ならびに弾性表面波用グレーティングのブリルアン図を算出することが可能な有限要素法に基づく解析法を開発した。特に、3次元同期構造電磁波導波路問題の有限要素法解析におけるスプリアス解の発生原因を詳細に調べ、その抑圧・除去方法を考案した。 2.光波用グレーティングによる平面波の回折特性を算出することが可能な有限要素法あるいは境界要素法に基づく解析法を開発した。特に反射形金属グレーティングに対して、完全導体近似、表面インピーダンス近似が有効な適用範囲を明確にした。 3.グレーティングの基本構成要素である導波路不連続の散乱問題に対して、有限要素法に基づく解析法を開発した。特に、誘電体導波路に対しては、有限要素法と境界要素法を結合させ、開放形のままでその不連続による散乱特性を評価することが可能な方法を考案した。 上記解析理論に適した計算機プログラムを開発し、北海道大学大型計算機センターに設置されているスーパーコンピュータの有効利用をはかりながら、各種のグレーティングの特性評価を行うとともに、フィルタ、反射器、共振器などへの応用を念頭に置いて、最適設計のための指針となるデータを集積した。また、会話形式でグレーティングの最適構造パラメータを算出することが可能な解析・設計システムを構築した。
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[Publications] 小柴正則: IEEE Transactions on Ultrasonics,Ferroelectrics,and Frequency Control. 35. 531-535 (1988)
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[Publications] 平山浩一: 電子情報通信学会論文誌. J71-C. 1233-1240 (1988)
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[Publications] 長谷川弘治: 電子情報通信学会論文誌. J71-C. 1290-1296 (1988)
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[Publications] 井上和弘: 電子情報通信学会論文誌. J71-C. 1402-1411 (1988)
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[Publications] 中田,康則: 電子情報通信学会論文誌. J71-C. 1412-1418 (1988)
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[Publications] 平山浩一: IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques.