1987 Fiscal Year Annual Research Report
接合型FETを活用した低雑音, 高感度バイオセンサの開発
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62550298
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
勝部 照明 埼玉大学, 工学部, 助教授 (70008879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷治 環 埼玉大学, 工学部, 助手 (50166493)
中川 靖夫 埼玉大学, 工学部, 教授 (10008815)
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Keywords | FET型センサ / 接合型FET / 免疫センサ / 免疫グロブリン / LB法 |
Research Abstract |
FET型免疫センサの高感度, 高安定化に関する研究を行った. まず, 接合型電界効果トランジスタ(JFET)を用いた新しい構造のFET型バイオセンサを設計, 製作し, 次に抗原(抗体)の固定化にLB(ラングミュア・ブロジェット)法の活用をこゝろみた. その結果ゲート表面電圧変化1μV以下の検出が可能となり, 抗体(抗原)検出感度 10^<-8>mol/l以下を有するFET型免疫センサを得ることが出来た. 製作したFET増幅部の構造と特長は次のとうりである. 通常FET型バイオセンサはMOS構造でつくられるが, 本研究ではJFET構造の活用を図り, 低雑音で製作プロセスの簡易なセンサを開発したものである. ゲート部の構造は分離ゲート型とし, 半導体にはSOS(シリコン・オン・サファイア)基板を用いた. 同一基板上に4個のJFETを作製し, 集積化センサとした. 次に抗体(抗原)の固定化法としてLB法を活用し, ゲート電極部へのタンパクの固定化に同法が有用であることを明らかにした. 固定化プロセスは次のとうりである. BaCl_2 と抗ヒトグロブリン抗体を含む純水上にステアリン酸を展開し, 抗体とステアリン酸の単分子混合膜をゲート電極上に付着させた. この方法によりゲート電極上に表面密度3×10^<-9>〓/m^2の抗体を固定化することが出来た. これはほぼ最密の免疫グロブリンの単分子層に相当する. このようにして作製した 新しい構造の免疫センサにより次のような特性(改善)が得られた. (1)低雑音化:センサの入力換算雑音電圧20nV以下. (2)寿命:2週間以上. (3)構造及びプロセスが簡易な集積化センサ:主にSOS基板の活用により素子分離プロセスが簡易化出来たことによる. (4)高感度化:抗体検出感度10^<-8>M濃度以下.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 勝部昭明,原正史: Proc.4th International Conference on Soli-State Sensors and Actuators.816-819 (1987)
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[Publications] 川辺健,勝部昭明 他: 日本化学会誌. 1987.NO.9. 1719-1724 (1987)
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[Publications] 勝部昭明,原正史,谷治環: Proc. 4th International Conference on Solid Films and Surfaces.(1987)