1988 Fiscal Year Annual Research Report
積雪中など損失媒質に埋れた人体や物体のマイクロ波リモートセンシング
Project/Area Number |
62550303
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿部 武雄 新潟大学, 工学部, 教授 (40018453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙石 正和 新潟大学, 工学部, 助教授 (30002017)
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Keywords | マイクロ波リモートセンシング / マイクロ波レーダー / FM-CWレーダ / 積雪層 / DSP / 損失媒質 / 埋没物体検出 |
Research Abstract |
日本海側の地方、特に北陸地方から北の地方に属する新潟県は豪雪地帯として知られている。その雪のために様々の問題が発生し、現在、雪崩によって埋った人体や積雪のために埋れた物体、例えば消化栓、道路上のタイヤチェーン等を速く探査する装置の開発は強く望まれているがその解決策はまだ見出されていない。本研究は雪や土砂など電気的に損失を持つ媒質に埋れた物体を表面からマイクロ波帯の電磁波を用いて実時間で精度よく検出する装置の開発を目的としている。 マイクロ波帯のレーダは種々あるが、本研究ではFM-CWレーダを用いることにした。その理由はFM-CWレーダはパルスレーダに比べて、近傍物体までの距離の検出が可能なためである。本年度行ったことは次の通りである。 1.1〜2GH_2帯のFM-CWレーダの製作。 2.FM-CWレーダからのデータの収集と処理を行うためのコンピュータの接続。 3.データ処理の高速化のためにDSPの使用とデータ処理用ソフトウェアの開発。 4.野外実験を行った。特に雪中及び移動物体の位置の検出測定を行なった。 得られた結果は次の通りである。 1.雪中で雪が比較的均一であれば1m前後まで物体の検出が可能である。 2.検出距離は積雪の層構造、雪質(特に含水率)に依存する。含水率が高くなると検出距離は短くなる。 3.FM-CWレーダは移動物体の位置測定にも使用できる。(その精度は今後の課題である。)
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 渡辺一弘: 日本雪工学会誌. 7. 4-10 (1988)
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[Publications] 川上温: 電子情報通信学会技術研究所報告. CAS88-34. 1-8 (1988)
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[Publications] 丸山泰一: 電子情報通信学会技術研究報告. A・P88-67. 25-31 (1988)