1988 Fiscal Year Annual Research Report
画素時系列の相互相関解析を利用した動画像処理による三次元情報計測の試み
Project/Area Number |
62550312
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
古賀 和利 山口大学, 工業短期大学部, 講師 (50107728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 基 大島商船高専, 助教授 (60127777)
三池 秀敏 山口大学, 工学部, 助教授 (10107732)
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Keywords | 動画像 / オプティカルフロー / 時空間相関 / 速度ベクトル場 |
Research Abstract |
今年度は、動画像処理による三次元情報計測のためのmotion stereo法およびdynamic stereo法に必要な画像取込みシステムのハードおよびソフトの拡張・整備を行なった。また、前年度までに提案した個々のカメラの動画像からオプティカルフロー(二次元速度ベクトル場)を求めるための3つの時系列相関法、すなわち(1)相関の大きさを利用したこ二次曲線補間法、(2)ラグタイムを利用した高精度解析法、(3)時系列相関と空間相関の関係を利用した時空間相関法の現実の画像に対する処理能力を検討した。以下、その成果を箇条書きにして示す。 1.PC-98XLの拡張ボードとして、2カメラによる動画像取込みシステムを構築し、これに必要なソフトウェア(主に機械語による)を整備した。現在の画像取込みスピードは、64×64画素の画面に対し、1カメラの場合は15画面/秒、2カメラの場合は7.5画面/秒である。 2.上記のシステムを用いて現実の動画像を取込み、各々の解析法で処理した結果、以下のようになった。 (1)二次曲線補間法は処理可能な画像の範囲は広く汎用性のある解析法であるが、ある程度以上の精度は得られない。 (2)ラグタイムによる解析法は、粒子運動の解析では高い精度を示すが、通常の三次現世界の画像の処理には不向きである。 (3)時空間相関法は精度もよく、画像の種類にあまり左右されない。従って、三次元情報計測のための解析法として有効である。 3.今年度開発した時空間相関法については、その理論および応用について、第19回画像コンファレンスで発表し、詳細については電子情報通信学会誌D-IIに掲載予定である。 現在、本研究で構築した動画像処理システムを用いて、三次元奥行き情報計測の実験を継続中であり、画像工学研究会等で発表予定である。
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[Publications] Kazutoshi KOGA;Hidetoshi MIIKE: Trans.IEICE. E70. 719-722 (1987)
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[Publications] 古賀和利・三池秀敏: 電子情報通信学会誌 D. J70-D. 1508-1515 (1987)
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[Publications] 古賀和利・三池秀敏: 第19回画像コンファレンス論文集. 19. 125-128 (1988)
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[Publications] 古賀和利・三池秀敏: 電子情報通信学会誌 D-II. J72-D-II. 001-010 (1989)