1988 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波レーダーによる積雪構造および雪質計測の研究
Project/Area Number |
62550316
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 勝裕 北海道工業大学, 工学部, 教授 (10048035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 和夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50001649)
元井 和司 北海道工業大学, 工学部, 助手 (60118148)
佐々木 正巳 北海道工業大学, 工学部, 講師 (70196179)
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Keywords | マイクロ波 / FMーCWレーダ / リモートセンシング / アクティブセンシング / 積雪構造 / 乾雪 / 湿雪 |
Research Abstract |
1.測定システムの改良 積雪の構造や雪質を計測するために、FMーCW方式のマイクロ波レーダを開発し、室内実験や野外実験を実施してきた。これらの結果を参照して、測定システムの改良を行った。 長期の積雪観測を行うためには、自然環境の激変に左右されないシステム構成が必要である。このため、観測現場では積雪内部の不連続面を周波数領域信号としてリアルタイムで表示し、同時に、遠方に設置されたデータ記録・処理用コンピュータに時間領域信号で伝送し、この信号に様々な前処理を施した後、周波数領域の信号に変換する方式に改めた。この結果、積雪の長期観測が可能になり、分解能やSN比も改善された。 2.積雪の内部構造の画像化 FMーCWレーダシステムによって得られたデータに何のような処理を施せば、積雪の内部構造の画像化あるいは可視化が可能であるかを検討した。可視化の手法として、周波数スペクトラムの形で得られたデータを画素の濃淡で表現する方法と、スペクトラムのピーク値を検出して時系列に並べる方法を開発した。 3.実験結果の解析 昭和63年の1月から3月にかけて、改良システムを用いて、48日間の長期積雪観測を実施した。この実験で得られたデータに上記の可視化手法を施し、積雪内部の層構造の季節変化を表わす画像を作成した。これらの画像は、積雪内部における境界面の履歴、乾雪と湿雪の層構造の差違、新雪が降り積り、圧密や変態により次第に層を形成する様子などを明隙に表現した。 昭和63年12月からは、4か月以上にわたる長期観測が継続されており、得られたデータは次年度に解析される予定である.
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[Publications] 鈴木勝裕,佐々木正巳,松本正,藤野和夫,河村俊行,小沢久: 電子情報通信学会技術研究報告(A・P88ー13). Vol.88,No.79. 21-28 (1988)
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[Publications] 佐々木正巳,鈴木勝裕,松本正,藤野和夫,河村俊行,小沢久: 電子情報通信学会技術研究報告(A・P88ー14). Vol.88,No.79. 29-36 (1988)
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[Publications] 佐々木正巳 他: 日本雪氷学会全国大会講演予稿集. 153 (1988)
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[Publications] 藤野和夫 他: 日本雪氷学会全国大学講演予稿集. 154 (1988)
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[Publications] 鈴木勝裕 他: 日本雪氷学会全国大学講演予稿集. 155 (1988)
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[Publications] M.SUZUKI;M.SASAKI;K.FUJINO;T.ABE: The Third Symposium on MOS-1 Verification Program. 211-215 (1989)