1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550324
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
経塚 雄策 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (80177948)
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Keywords | 海水打ち込み / 転覆 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 海水が打ち込みつゝあり, その結果, 甲板上の海水が増加している場合の船体動揺をシミュレートし, 海水打込みによって生じる転覆の機構を明らかにし, 船舶の安全性を評価しようとするものである. 本年度実施した研究の内容と成果は次の通りである. 1.船体が横波中で動揺している時, ブルワークを越えて打ち込んでくる海水の量を推定する簡単な理論の開発を実施した. 解析的な方法は非常に簡単なもの以外は困難であり, 数値解析的手法の適用が今後必要と考える. 2.海水が打ち込みつゝある過渡的な条件下での甲板上の海水の船体運動に対する影響を考慮して, 横波中の船体運動方程式を導いた. 完全な時間領域の方程式ではなく, 近似的に周波数領域で問題が取り扱われたが, 船体運動の全体的な傾向はこのような近似によってもある程度把握できることがわかった. 時間領域で, 転覆にいたる過渡的な船体運動をシミュレートするためには, 打ち込み海水の過渡的な力学について, より詳しい数値解析が必要である. 3.ワイヤ・フレームによって船体を表示し, 転覆にいたる船体運動をコンピュータ画像のアニメーションとして表示することが出来るようになった. 次年度では, シミュレーションの結果を画像表示する予定である.
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