1988 Fiscal Year Annual Research Report
境界要素と有限要素の結合解析手法による地盤-地中構造物の動的相互作用に関する研究
Project/Area Number |
62550330
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三井 康司 信州大学, 工学部, 助教授 (20021008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 俊之 信州大学, 工学部, 助手 (80152057)
清水 茂 信州大学, 工学部, 助手 (90126681)
富所 五郎 信州大学, 工学部, 助教授 (30021025)
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Keywords | 境界-有限要素の結合手法 / 境界要素法 / 有限要素法 / 地盤 / 構造物 / 相互作用 / 熱伝導 / ジョイント要素 / 地価貯蔵タンク / LNG / LPG / 凍結 / 凍結土圧 / フリージング・フロント |
Research Abstract |
本研究は地盤-地中構造物の動的相互作用問題を数値解析するための、境界-有限要素のCoupling手法を提案し、動弾性問題、定常および非定常における熱応力問題等の種々の数値計算例より、本提案手法の計算効率を論じようとするものである。本研究は2年鑑にわたり行なわれたものであり、本年度は昨年度に引き続き、基礎的、応用的な研究を取り行なった。 本年度は、LNG、LPG等の地価備蓄に対して重要な問題となるタンク周辺の凍結地盤の応力解析手法について研究を行なった。極低温地価備蓄タンクの設計、保守等の安全性を確保するためには、熱伝導、熱応力の詳細な経時的変化を高精度で把握する必要がある。ここではまず、境界-有限要素の結合解析手法により、潜熱をも含めた非定常熱伝導解析を行ない、更に、高志らの実験式を本手法に導入しタンク躯体が受ける凍結土圧の効果的な算定手法を提案した。この種の数値解析手法としては一般的には有限要素法が多用されている。しかしながら、非定常問題を扱っているため、凍結領域が刻々と変化すること、あるいは無限領域の境界条件の考慮が重要であることを考慮すると、境界要素を用いて離散化するという、本研究で提案している解析手法は計算効率、計算精度の観点からも、非常に効果的であることが認められた。本研究で得られた主なる成果を箇条書きすると以下のようである。 1)無限媒体中に存在するLPGタンク周辺の凍結応力の算定に際しては、本法は境界条件が精度良く設定できるため、計算効率が高い。 2)本結合解析手法は、内点の設定自由度が高いため、フリージング・フロントが高精度で求められ、これによる凍結土圧の精度も必然的に高くなる。 なお、タンク周辺の間隙水の移動、有効拘束圧、岩盤中に存在する不連続性の取取り扱い方、等の問題も一応の解決をみた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 遠藤典男: 境界要素法論文集. 4. 73-78 (1987)
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[Publications] 遠藤典男: 境界要素本論文集. 5. 221-226 (1988)
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[Publications] 大上俊之: 境界要素法論文集. 5. 107-112 (1988)
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[Publications] Shigeru Shimizu: Jour.of Constructional Research.
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[Publications] Takashi Kusama: Int.Jour.Computers & structures.
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[Publications] 草間孝志: 土木学会論文集、I.
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[Publications] Yasushi Mitsui: Int.Jour.Numerical Methods in Engineering.