1987 Fiscal Year Annual Research Report
信頼性理論に基づく道路橋の限界状態設計規準式の開発に関する研究
Project/Area Number |
62550337
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
高岡 宣善 鳥取大学, 工学部, 教授 (80032267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松保 重之 鳥取大学, 工学部, 助手 (90157347)
白木 渡 鳥取大学, 工学部, 助教授 (30032288)
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Keywords | 信頼性理論 / 道路橋 / 限界状態設計規準式 |
Research Abstract |
本研究は, わが国の道路橋における限界状態設計基準式を信頼性理論に基づいて作成するための理論的研究を行おうとするものである. この研究目的を達成するために, 本年度は, 道路橋に作用する荷重の確率モデルの作成を以下の手順で行った. ただし, 高岡・白木は阪神高速道路公団設計荷重(HDL)委員会の委員であったので, データの入手の容易さを考慮して, 阪神高速道路公団の道路橋を対象にしてモデル化を行った. 1.道路橋の上部構造(主桁)に作用する荷重, すなわち死荷重, 活荷重, 温度荷重の確率モデルを作成した. 死荷重, 温度荷重についてはHDL委員会の実測データよりモデル化した. 活荷重については, 4車線道路橋を想定し, やはりHDL委員会の実態調査データによりシミュレーション手法を用いてモデル化を行った. その結果, 活荷重は極値III型分布, 温度荷重は正規分布に従うMixed typeのB-C荷重でモデル化できることが分かった. なお, 死荷重については確定量とした. 2.道路橋の下部構造(橋脚)に作用する荷重, すなわち上部からの死荷重, 活荷重, 下部の死荷重(自重), 温度荷重, 地震荷重の確率モデルを作成した. 上部からの死荷重, 活荷重および温度荷重については上記1.のものを使ってモデル化した. 地震荷重については, 過去の阪神地域の地震資料に基づきモデル化を行い, その結果, 極値III型分布を有するLimiting spike typeのB-C荷重でモデル化できることが分かった. 以上が本年度に行った研究およびその結果である. 来年度(63年度)は, 本年度の結果を用いて各構造部材の確率論的荷重組合せ解析を行い, 信頼度を評価する予定である. さらに, 64年度には使用ならびに終局限界状態に対して, 目標の信頼度を満足するような最適な荷重係数を求める予定である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 白木渡: 構造工学論文集. Vol. 34A. 699-712 (1988)
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[Publications] 高岡宣善: 第40回昭和63年度土木学会中国四国支部研究発表会講演概要集. (1988)
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[Publications] 高岡宣善: 第40回昭和63年度土木学会中国四国支部研究発表会講演概要集. (1988)