1988 Fiscal Year Annual Research Report
鋼部材とコンクリート部材の結合部の力学性状に関する基礎的研究
Project/Area Number |
62550341
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Research Institution | KUMAMOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
平井 一男 熊本大学, 工学部, 教授 (60040367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山尾 敏孝 熊本大学, 工学部, 助教授 (40109674)
大津 政康 熊本大学, 工学部, 助教授 (80109016)
梶川 靖治 川田建設(株), 工事本部, 開発室長
崎元 達郎 熊本大学, 工学部, 教授 (50029302)
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Keywords | 混合構造物 / 連結はり / 継手 / 耐荷力 / プレストレス |
Research Abstract |
高さ30cm,巾25cmの長方形断面PCはり及びこれと鋼H型はりをプレストレスにより連結した連結はりを製作し、曲げとせん断を受ける場合、及び純せん断を受ける場合について破壊に至るまで載荷する実験を行い、それぞれの力に対する耐荷力性状を明らかにし、耐荷力の理論的算定法について研究した。連結方法としては、コンクリート部材に通したPC鋼棒を鋼部材の端部に溶接したエンドプレートに締着して緊張し、コンクリート部引張側にプレストレスを導入すると同時に鋼部材との結合をはかる方法とした。 1)曲げせん断試験 せん断スパンを2のものと3のものについて、それぞれ連結筋の有るもの無いものを考え4供試体、さらに比較のためにコンクリートのみの場合2体の計6体の供試体について3点曲げ試験を行った。当初、曲げの影響下のせん断破壊を想定していたが、結果的には、接合部上縁のコンクリートの圧壊に支配されるせん断の影響下の曲げ破壊となった。これは、現行示方書等のせん断耐力の評価式にPC鋼棒そのもののせん断耐力が評価されていないことによるもので、曲げの影響下のせん断耐力は、相当大きく、せん断破壊の心配はあまり無いことが明らかになった。 2)純せん断試験 連結部にせん断力のみ作用する載荷方法により純せん断強度試験を行った。この結果、連結部のせん断耐力は、コンクリート断面としてのせん断耐力と端板とコンクリート面の摩擦力そしてPC鋼棒自身のせん断耐力の和として算定され得ることが明らかになったが、それぞれの寄与率は、プレストレス量に依存すると考えられるので、今後プレストレス量を変化させて実験を行う必要性が明らかになった。
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