1988 Fiscal Year Annual Research Report
ねじり荷重を受ける鉄筋コンクリート部材の破壊パターンと靱性
Project/Area Number |
62550342
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤田 嘉夫 北海道大学, 工学部, 教授 (10001067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 昇 北海道大学, 工学部, 助教授 (80002004)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / ねじり荷重 / 曲げ-ねじり荷重 / 立体トラス理論 / ひびわれ |
Research Abstract |
鉄筋コンクリート構造物は一般にねじり荷重のみが作用する場合よりは曲げとねじり荷重が組合わされて作用する場合の方が多く、この複合荷重下の耐力、変形挙動がねじり荷重のみの場合に加えて重要になる。この点を重点にして今年度の研究を進め、2つの役割分担によって、次のような結果が得られた。 1.ねじり荷重を受ける鉄筋コンクリート部材の破壊 ねじりのみの荷重下では、前年度の実験研究により、3つの破壊パターンすなわち、横方向鉄筋による破壊、軸方向鉄筋による破壊およびコンクリートの圧壊に分類されるが、曲げとねじりの組合せ荷重においては、もう少し複雑になり、鉄筋比、断面形状などの条件により大きく2つに分類される。一方は4つのタイプすなわち、横方向鉄筋の降伏、下軸方向鉄筋の降伏、上軸方向鉄筋の降伏およびコンクリートの圧壊で、この4つ条件の最小値として、曲げとねじり荷重を受ける耐力が決まる。もう一方は3つのタイプすわなち、下軸方向鉄筋の降伏、上軸方向鉄筋の降伏およびコンクリートの圧壊で、この3つの条件の最小値として組合せ荷重下の耐力が算定されることなどがわかった。 2.ねじり荷重を受ける鉄筋コンクリート部材の靱性のそれぞれの単独における靱性が確保されていれば、曲げとねじり荷重下の靱性は確保されることなどがわかった。
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