1987 Fiscal Year Annual Research Report
繰返し正負せん断力を受けるコンクリート打継目の挙動に関する研究
Project/Area Number |
62550351
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田村 浩一 東京理科大学, 理工学部, 教授 (30103063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 正哲 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (80138974)
森地 重暉 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50013173)
|
Keywords | 交番せん断力 / スリップ / 摩擦係数 / 減衰定数 / 打継目 |
Research Abstract |
1 16.4×17cmの水平打継目をもつ供試体を鋼枠に固定し, 島津サーボパルサにより打継面に沿って漸増または漸減正負交番繰返しせん断力を加え, 同時に, 0.28, 1.4, 3.4大の面に垂直な圧縮力を偏心距離を0, 2.7, 5.8cmに変えて作用させた. 測定はせん断面をまたいで斜30°方向に設置した2個の相対変位計, 載荷装置の変位, 荷重, 垂直力用鋼棒のひずみとし, 打継面の凹凸は面に平行に設置した鋼棒に規準面を設定し, ダイヤルゲージによった. 2 上記静的測定による結論は(1) 15, 25mmの2種類の粗骨材最大寸法をもつコンクリート打継目ではせん断挙動の差異は一般に認められない. (2)垂直力の偏心の影響は一見したところなさそうである. (3)打継目の挙動には垂直力の影響が大きく, せん断応力とせん断ずれ(スリップ)履歴の関係は, 垂直力0.28大ではスリップが0付近ではせん断応力が小さい鼓形が一般的であり, 3.4大ではせん断応力がほぼ一定した箱形の履歴を示し, 1.4大では箱形と一部やや鼓形のケースがある. (4)せん断面のひびわれ幅とスリップとの関係は, ひびわれ幅は負となる. (5)見掛けの摩擦係数は軸力が大きいと小さくなり, 0.28大で約2〜3, 1.4, 3.4大で約1〜1.5である. (6)変位が正負交番するときのせん断応力差とスリップ量との比をせん断剛性であらわすと, せん断剛性とスリップは一般に双曲線的な関係を示す. (7)履歴による見掛けの減衰定数は垂直力が大きいほど大きく, 大体0.4〜0.15の範囲にあり, 粗骨材最大寸法が大きいと大きい傾向がある. 3 動荷重試験は振動台に平面寸法20×20cm, 高さ13.5cmの中間部に打継目をもつ供試体を固定し, 水平, 鉛直振動時のせん断力載荷装置を試作し, その実用性と問題点を確かめた.
|
Research Products
(1 results)