1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550375
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中辻 啓二 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道奥 康治 大阪大学, 工学部, 助手 (40127303)
室田 明 大阪大学, 工学部, 教授 (50028924)
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Keywords | 内部跳水 / 混合機構 / 急変成層せん断流 / 連行機構 |
Research Abstract |
成層密度流の一種である内部跳水は強い乱れと莫大なエネルギーの逸散をともなう密度界面の不連続現象である. 本研究では内部跳水の混合率が表層密度噴流のそれと比較して極めて小さい点に着目して, 内部跳水の混合機構を実験的ならびに理論的に検討した. 水理実験の結果, 内部跳未はその主流界面沿いに反転流域を有する特徴的な流動形態を示すことが明らかになった. 反転流動の最大厚さは放流口水深の約8倍, また反転流量は放流流量の30〜50%にも相当し, 予想以上の規模を有する. 実験結果に基づいて流線を描くと, 放流主流と反転流とで大規模な措置を形成していることが判った. 主流を被覆した反転流は主流の周囲環境水の連行を直接的に阻害している. 従来の内部跳水の運動量解析は内部跳水を囲む支配断面間に運動量保存則を適用するものである. そのため, 内部跳水特有の反転流動特性は考慮されることがなかった. 本研究で展開した酸成層流モデルは反転流動特性を解析に導入するために, 密度フルード数Fdが1となる仮想的な断面で跳水を射流域と常流域とに分割し, 各流域に運動量保存則を適用する方法である. 実験に基づいた知見を導入する必要があるが, 理論は実験結果を良好に予報することが確認できた. 今回得られた連行係数と放流口密度フルード数の関係は極値を有する特異な分布であった. これは従来の知見, すなわち「連行係数は密度フルード数の増加とともに単調に増大する」と矛盾する結果である. 実験精度も含めて検討の予知を残す. 但し, 最近同様の結果の報告もあり, これが事実あれば, 反転流動の水理学的役割を考えるうえで非常に興味深い. 次年度はレイノルズ応力乱流モデル用いた数値解析より, 反転流動の成因とその役割について考察する.
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