1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550388
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森地 茂 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
屋井 鉄雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (10182289)
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Keywords | 都市間交通 / 需要予測 / 非集計行動モデル / ベイズ更新法 |
Research Abstract |
本研究は, データの不備が大きく影響して従来より分析が困難であった都市間交通に着目し, 現段階で最も効率的かつ精度高く将来予測を行う為の方法論開発を目的とした. そのため, 解決が望まれながらも不十分な分析に留まっていた以下の諸課題を検討した. 即ち, 需要予測作業の簡略化, 精度の異なる複数のデータの統合利用によるモデル構築, 観光地内施設間の競合・共存関係を検討できる交通行動モデルの開発, 施設整備計画及び交通計画の為の基礎情報を提供できるモデル分析技法の構築であり, これらの開発と実証検討とを通して都市間交通の需要予測方法論の新たな展開が行えると考えた. 主な成果として, まず, データの作成作業を大幅に簡略化するためにマクファデンの提案した「選択肢サンプリングとそれを用いたパラメータの一致推定法」を拡張して, 推定段階に留まらず, データ作成から集計・予測段階にまで適用できるようにした. その結果, 分布交通量などを予測する際にも, 個々人のデータをすべての目的地に対して用意する必要がなくなり, 数カ所に対するデータ程度で予測までをも行うことが可能となった. また, 都市間交通に関して, 鉄道の駅間ODや航空旅客量など部分的には把握されているデータがある. またサンプル調査のデータにも, 比較的大規模な調査が幾つかあり利用可能な状況にある. しかし, 各々のデータの有する観測誤差や季節変動等の違いのため, そのまま統合してモデルパラメータを推定出来なかった. 筆者らは既に都市内交通の需要予測において, 別途推計された交通量データと新たに抽出された個々のデータとを用いて交通量を予測する方法を構築している. 本研究では, 交通量データが誤差を伴い確率変動すると考え, ベイス推定論を用いた方法論展開を行った. そして, その特性をシミュレーション分析を通して検討し, 有効性を示した.
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Research Products
(1 results)