1987 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート壁面の汚染とそれに伴なう材質劣化の防止
Project/Area Number |
62550412
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
仕入 豊和 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
地濃 茂雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (60016673)
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Keywords | 汚れ / 色差 / 汚染物質 / コンクリート壁面 / 表明粗さ |
Research Abstract |
計画項目[A] コンクリート面への浮遊微粒子の付着機構を (1)分子間力, (2)静電気, (3)凝結水膜, (4)機械的アンカによるものに分類整理するのが適当との結論に至った. 本研究では, 主として(4)を実験対象とした. 計画項目[B] 大気中の浮遊塵埃によるコンクリート壁面の汚染(汚れ)について実施した実態調査から, 汚染の壁面における位置, 図形および模様をそれぞれ6〜7種に分類整理することを試みた. また, 汚染の程度は測色色差計で測定した3刺激値(X, Y, Z)によって表示するのが適当とした. とくに, それらから算出される色差値が好ましいことが分かった. 計画項目[C] 試作した汚染促進試験機の性能と, これに用いる代替汚染物質の妥当性を検討するため, これによって得られる試験結果と対比するための戸外暴露試験を実施した. 現在, これらの試験測定を継続中である. 計画項目[D] コンクリートの材料特性がその表面汚染に及ぼす影響を検討するため, 上記[D]の汚染促進試験機によった実験を行った. 供試体は, 水セメント比(3水準), スランプ(5水準), 骨材粒径(2水準)および表面粗さ定数(3水準)を変えて作ったもの. その結果, 表面汚染に及ぼす影響は, 表面粗さ定数が最も大きく, 次いで水セメント比である. 特に表面の劣化が進み, 粗さが進んだものでは汚れが目立つことが指摘された. これらに較べると, スランプおよび骨材粒径の大小の影響は相当に小さい. なお, 乾湿がくり返される場合には, コンクリート表面に生成するエフロレッセンスが, 汚れの程度に大きく関与することが分かった. 計画項目[E] コンクリート壁面に施す各種仕上げ材料を変えて作った供試体(表面条件は4水準)の準備を終えた. これを養生ののち, 次年度に汚染促進試験を実施する. 以上の各実験項目の成果から, コンクリートの汚染対策の基礎資料が得られた.
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Research Products
(1 results)